こんにちは、講師のカズです。
少年サッカーには様々なフォーメーションがあり、ポジションごとの特徴があります。
同じポジションでも、チームによって与えられるタスクや動き方は異なります。
そしてポジションは、指導者の方だけでなく、保護者の方も気になるテーマかと思います。
例えば、以下のように感じる方もいるかと思います。
・ポジションは上手い順で決まっているのか
・上手い子はやっぱり真ん中で、下手な子はサイドなのか
・うちの子はサイドバックだけど、期待されていないのかな
このような疑問を抱く気持ちは分かります。
実際のところ、ポジションと上手い・下手には関係があるのか。
最初に結論を言います。
ポジションに「上手い順」はありません
僕自身、30年以上の少年サッカーの指導経験とバルセロナへのコーチ留学で学んだ経験上、そう考えています。
この記事では、「上手い選手は真ん中、そうでない選手はサイド」という配置が実際には存在しない理由と、ではポジションはどう決まるのかを、僕が実際に指導したチームの実例をもとに解説します。
この記事を読めば、どのポジションでも選手は成長できること、そして配置には必ず理由があることが分かると思います。
では、解説します。
1.「上手い子は真ん中、下手な子はサイド」は本当か(実例)

繰り返しになりますが、ポジションに上手い順はありません。
ジュニア年代では、上手い選手をセンターのラインに配置し、そうでない選手はサイドを任されるというイメージがあるかもしれませんが、僕自身はそういう考えはありません。
そうは言っても、上手い子は攻撃をさせて、そうでない子は守備をさせられるのではという声も聞こえてきそうです。
論より証拠、僕が実際に指導したU-12(小学6年生)の例をもとに解説します。
① エースクラスの選手を左サイドハーフに配置
上の図は実際に僕がU-12を率いた時に行ったフォーメーションと選手の配置です。
赤丸の左サイドハーフ、ここにチーム内で一番テクニックがあり得点力もある選手を配置。攻撃時は大外のサイドハーフですが、守備時は少し絞って左のサイドハーフ。
また紫色の選手は攻撃はあまり得意ではないけれど、守備の予測やポジショニングが素晴らしかったため、守備時はセンターハーフで攻撃時は左のインサイドハーフ。
どちらかと言うとセンターバック系ではなく、ボランチ的な守備ができる選手です。
② もう1つ攻撃の起点を右SB・SHへ
この時のフォーメーションでもう1つ例を出すと、赤丸の攻撃時は右のサイドハーフで守備時は右のサイドバックの選手。
ここには2人の選手が対象になっていて以下のような特徴がありました。
1.攻撃力での視野の広さがあり、守備面でもそつなくこなせる選手
2.攻撃力はそこまでないが、攻撃から守備への切替で良い判断が下せ、なおかつ守備も強く運動力がある選手
この2人の選手がこのポジションでプレーしていました。
試合の展開によって、どちらのストロングポイントが必要になるかで決定します。
ここでもサイドハーフとサイドバックに優劣はありません。
③ センターバックとサイドバックはビルドアップの特徴から
最後にもう1つ実際の例を。
赤と紫のセンターバックおよびサイドバックの選手は、どちらもDFライン3枚の中央を任せても信頼できる選手。
しかしビルドアップの際に紫の選手は苦手意識があったので左CBに配置。
ボール扱いが上手い左SHの選手の近くに置くことでカバーできるという仕組みです。
これら全ては僕が実際に指導した同じチーム内でのポジション配置です。
こうやって見ると、ポジションに「上手い順」のような序列がないこと、上手い選手が中央で、そうでない選手はサイドという決め方をしていないことが分かります。
2.変則型ではない3-3-1のフォーメーションの場合

先ほどの例は攻撃時と守備時のフォーメーションが異なる変則型だったため、難易度の高低やポジション毎の優劣が生まれにくいのではないかと言う方もいると思います。
では変則ではない3-3-1でもう少し解説します。
① 例)センターハーフにどんなタイプの選手を置くか
上の図はどちらも中盤がセンターハーフ1枚ですが、ここにどのようなタイプの選手を配置するかでチーム全体のプレーが変わります。
攻撃的な選手を配置する場合
センターハーフに一番テクニックがあり決定力がある選手を配置することも可能です。
そうすると、組み合わせとしてサイドにどのような選手を配置するかも、いくつか想定できます。
センターハーフがゴール前に飛び出した時に空いたスペースを埋めることができる、気が利くタイプの守備的な選手を置くのか、それともサイドにも攻撃的な選手を配置し、DFラインの選手に前へ出れるボランチ的なタイプを置くのか。
それぞれの考え方で、周囲にどのようなタイプの選手を配置するかが変わります。
守備的な選手を配置する場合
反対にセンターハーフに攻撃的な選手を置かず、守備的な選手を配置する場合は同じポジションでもタスクが変わります。
3-3-1の例だとサイドバックも攻撃参加させるなら、センターハーフは深く攻め込まずバランスが取れるタイプも考えられます。
これらの例からも、上手い選手だから真ん中、そうでない選手だからサイド、という決め方をしていないことが分かります。
3.では、ポジションは何で決まるのか=特徴とタスク

① ポジションの決め方は3つ
少年サッカーにおけるポジションの決め方は以下の3つを考慮すべきだと考えています。
1.選手の特徴
2.各ポジションの役割
3.選手の将来性
僕の場合、これら3つの要素を考慮してポジションを決めます。
詳しくは、少年サッカーにおけるポジションの決め方【3つの要素を必ず考慮】を参照してください。
まずは選手がそもそも持っている個性=長所と短所からどのポジションなら長所が発揮できるか、そしてチームでのそのポジションに求めることは何か、そして選手個人の将来性をイメージしてポジションを決定します。
② ゲームモデルという要素
少し難しい表現になりますが、ポジションの決定にはゲームモデルが加わります。
簡単に、ゲームモデル=どのようなサッカーをするか、とイメージしてもらっても大丈夫です。
チームとしてどのようなサッカーを目指すかによってスタイルや各ポジションに求められるタスクは変わります。
また、選手どうしの組み合わせ、異なるタイプの選手が同じポジションでプレーする場合のバリエーションなども大きく関わってきます。
そのため、上手い選手=中央のラインに配置とかセンターハーフの方がサイドバックより難しいという観念は存在しません。
ポジション毎に難易度を感じるとすれば、あまり自分の適正とは違うポジションでプレーする場合です。
サイドでの縦への突破が得意な選手なら真ん中は難しく感じるし、ドリブルが得意だけど守備が苦手な選手だとセンターバックは難しく感じます。
そのような視点からも、やはりポジションの難易度や上手い順というものは考えにくくなります。
③ 「サイドだから期待されていない」ではありません
ここまでの話を踏まえると、冒頭の疑問にも答えが出ます。
お子さんや教え子がサイドのポジションを任されているのは、下手だからでも、期待されていないからでもありません。
実例①で紹介したように、僕はチームで一番テクニックと得点力がある選手を、左サイドハーフに配置していました。
配置には、選手の特徴・ポジションの役割・将来性、そしてチームのゲームモデルという理由があります。
「どこを任されたか」よりも「なぜそこを任されたのか」に目を向けると、選手の見え方が変わってくると思います。
なお、各ポジションの配置とタスクを考える時は、図にしてみるのが一番整理しやすいです。無料の練習メニュー作成アプリ「TRAINING DESIGNER」で、自チームのフォーメーションを実際に並べて確認できます。
4. まとめ
最後にまとめです。
・少年サッカーのポジションに「上手い順」や難易度の序列はない
・エースを左サイドハーフに配置した実例(サイド=格下げではない)
・センターハーフにどんなタイプを置くかでチーム全体が変わる
・ポジションは選手の特徴・役割・将来性で決まる
・チームのゲームモデルも配置に関係する
ポジションは上手い順で決まるのではなく、選手の特徴やチームのスタイルから決定されるということ。
上手い選手のポジション、そうでない選手のポジションというものはありません。

以上、今回はポジションは上手い順で決まるのか、上手い子・そうでない子のポジションはあるのかといった疑問に答える形で解説しました!
5. よくある質問 Q&A
Q.サッカーのポジションは上手い順で決まる?
Q.上手い選手は真ん中のポジションが当然?
Q.ポジションは何を基準に決めるべき?
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