少年サッカーの適度な練習量とは?【自主練・週何回・練習時間】解説

こんにちは。講師のカズです。

少年サッカーの指導現場では、練習量について悩む方は多いと思います。

・練習は週に何回するのがいいのだろう?
・上手くなるにはどれくらい練習したらいいのか。
・1回の練習時間はどれくらいか。

1週間の練習日数や1回あたりの練習時間。
または自主練習をどれくらいしたら良いのか。

実はこれはとても大事な問題で、きちんと整理しないと後々子どもがサッカーをやめたり、ケガをするリスクが高まったりします。

ちなみに僕がバルセロナでのコーチ留学中に所属していた高校生のクラブは、平日4日の練習と週末に1試合だけでした。
バルサやエスパニョールと優勝争いをする強豪クラブでも平日4日の練習と週末の試合のみ。

では小学生年代の適切な練習日数はどれくらいでしょうか?

今回はサッカーが上達するために、ジュニア(小学生)年代に必要な練習日数と時間、練習をやり過ぎる問題点と解決策について解説します。

動画で解説


サッカーに対する内発的動機づけや練習と自主練の違いといった少し細かな話になりますが、これを機会に練習量の目安を考える際の参考にしてください。

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1.少年サッカーにおける適度な練習量とは?

①理想的な1週間の練習日数と時間


最初に結論ですが、これは僕が経験値的に感じている1週間の適切な練習日数と時間です。

※以下の数字はサッカーの専門性やスキルを高めて行くためのトレーニングに関するものです。
レクリエーションやサッカーの普及には相当しないのでご了承ください。

・小学1〜2年生:週に2〜3回の練習
・小学3〜6年生:週に3回の練習
・1回の練習時間:80分〜90分前後

僕が指導しているクラブはだいたい毎年、市の1部リーグ(90チームくらいの上位8チーム)、県でも上位を狙えるレベルです。

週に3回の練習を行なっていますがこれで十分かと思います。


これは科学的なデータがあるわけではないですが、25年程の少年サッカー指導を通うじて感覚値的につかんでいます。

高学年で週に2日だとグッと成長度合いが落ちますね。

時間は1日90分程度。

これ以上行うと質が急激に低下します。

短時間で質を上げる。
というか質が高ければ長時間練習することはできません

3,4時間も選手が練習できているとすれば、もしかしたら質を見直さなければいけないかもしれません。

※これらの平日の練習日数にプラスして週末に試合が入ります

②週4、5回の練習だと2つのリスクが高くなる

次に4回以上の『練習』を行なっているケースにおける2つのリスクについて解説します。

ケガのリスク

クラブの練習以外でもスクールとかに通って、週に4,5日練習していた子はケガをしている割合が高いですね。

また、週5日練習をしているクラブの子を見ていると、中学生になってオスグッドなどになっている割合が高い傾向にあります。

バーンアウト(燃え尽き症候群)

いわゆる燃え尽き症候群でサッカーをやめるというもの。

ジュニア年代ではあまり見られませんが、このまま行くと早ければ中学生あたりでサッカーをやめたくなります。

本来、上手くなるためのはずが、ケガをしてブランクを作って長期間サッカーができない。

これでは本末転倒です。

好きなサッカーをやめたくなるというとても大きなリスクを考えると、やはり週に3回が理想です。

※週の練習日数や1回の練習時間、試合のスケジュールを考える際には子どもたちのモチベーションなどを考慮するために心理学や脳科学の知識も必要です。

2.試合に出るためにもっと練習したい選手

ここまで読んで頂いた方の中には以下のような疑問を持つ方もいると思います。

・もっと上手くなりたいからなんとかしたい
・試合に出れないのでもっと練習しなくては?


このような疑問を感じるのは自然な事なので、そういう方向けの良い方法を解説します。

それは自主練です。

なんだそんなことか…と感じると思いますが、僕は上手くなるためには毎日練習しなくてはならないと選手に日頃から言っています。

週3日で十分と言いながら、毎日というのは矛盾しているようですが、ここにサッカーが上手くなるために一番重要なことが含まれています。

その前にそこを理解するためのお話をします。
とても重要なのでもう少し頑張って読んでください。

3.内発的動機づけがないと上手くならない


そもそもサッカーが上手くなる子どもには特徴があります。

それは内発的動機づけができているということ。

内発的動機づけに関しては、なぜ子どもにやる気がないのか【少年サッカー・内発的動機づけの方法】をご覧ください。

結局、内発的動機づけができている子どもは上手くなるし、大人に練習をやらされている子は上達が遅い。

内発的動機づけができている子どもは、進んで休みの日もボールを蹴りますが、そうでない子の多くは別の遊びをします。

そのようなケースでは、もう少し子どもにやる気が芽生えるのを待つ必要があります。

この内発的動機づけを理解した上で、次に進んでください。

4.チームの練習と自主練習の違いを区別する


チームの練習と個人での自主練習の大きな違いは「負荷」です。

負荷とは精神的、肉体的にも負担がかかること。

チームの練習

チームで行う練習はコーチが選手の負荷を調整します。
テクニックでも戦術トレーニングでも高い負荷をかけて練習を行います。

なので、選手は自分自身で負荷をコントロールすることができません。
常にコーチの要求に対して答えるよう求められます。

つまり負荷がかなり高いということ。

個人での自主練習

反対に個人で行うケースでは負荷は自分でコントロールできます。
1人や友達とやってるので、疲れたらすぐ休めるし、飽きたらやめて他の遊びをしてもいい。

つまり負荷が低いということ。

大人にとやかく言われることもなく、自発的に取り組めます。

自主練習というとまだ練習というイメージが強いですが、ボールを使って遊ぶでも構いません。

ただ、練習日以外に保護者の方が子どもに強制的に練習させる場合は、負荷が高くなります。

負荷の目安は、大人にやらされているかどうか。

あくまでも自主性が重要です。

5.サッカー上達の道は毎日ボールを蹴ること

ここまで読んで頂いたら、週に3日の練習で十分だということ、自主的に練習することの重要性が理解できたでしょうか。

つまり、毎日練習するというのは大事なことですが、ケガやバーンアウト(燃え尽き症候群)のリスクを考えると、負荷の高いチームの練習、負荷が低い個人での練習をバランスよく行うことがベストだということです。

6.休むことも超重要


大好きなサッカーであっても、自主的にボールを蹴っていても、やりたくない日はあります。


そんな日は休みましょう。

休みはとても重要です。


疲れが溜まっている、精神的にきつい。休むことは悪いことではありません。
むしろ積極的に休みましょう。

保護者の方は、子どもにしっかりと休ませるよう促してください。
決して「甘えるな。もっと練習しろ!」なんて言ってはいけません。

子どもが自分で調整します。

長期の休みも超重要

ぼくのクラブでは冬休みに2週間ほどの休みを設けています。

ほんとは夏に3〜4週間の休みを取らせたいのですが、日本のサッカー界のスケジュールを見ると正直難しいですね。

その辺はバカンスがあるヨーロッパの方が良いシステムだと思います。

なので、週末の試合の量や月間、年間の試合時間のデータを取って、選手に慢性的な疲労が起きていないかをチェックしています。

出場時間のまとめ


これは最終的な年間の公式戦、カップ戦、TRMのまとめです。

毎試合データを取って、月ごとにまとめて、適切な試合の量をこなしているかをチェックしています。

7.適度な練習量と同じく質も重視する

長い時間ダラダラ練習しても上手くならないどころかケガのリスクも高まります。

練習では時間よりも質を必ず重視


ぼくの経験上、質が高い練習を行った場合、小学5,6年生では90分前後が限界です。
この辺りがちょうど、もう少しやれるけどかなり疲れているラインです。

これ以上やると「今日はもう無理」となるので、もう少しだけやりたいと感じる状態で終わるのが理想です。

お腹いっぱいにしてはいけません。

8.まとめ

今回は少年サッカーの適度な練習量について解説しました。

子どもに過度な負荷を与えてケガやバーンアウトのリスクを追うことは、指導者としてやってはいけないことです。

そんな権利は僕ら指導者にはありませんよね。

ぼくの経験上、チームで5日やるより、チームで3回、そして個人で2日練習する方が上手くなります。

そして休みもしっかりと取る事で健全に成長します。

子どもたちの上手くなりたいという気持ちを尊重する必要がありますが、指導者は専門家としてのアドバイスをする必要があります。

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