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サッカーコーチ【初心者】まず押さえるべき指導の3つの基本+NG行動

こんにちは、講師のカズです。

「明日からサッカーコーチを頼まれたものの、一体何から始めれば良いのだろう…」
「指導経験がない自分が、子どもたちに何を伝えられるだろうか…」
「サッカーコーチを始めたいけど、何をしたらいいのか…」

サッカーコーチとしての第一歩を踏み出す際、このような不安を感じる方は少なくないと思います。

僕自身、18歳で指導者としてのキャリアをスタートさせた当初は、まさに手探りの状態で、多くの試行錯誤を繰り返してきました。

しかし、指導経験の有無に関わらず、子どもたちがサッカーを心から楽しみ、成長を実感できるような練習環境を作るために、まず意識すべき基本的なポイントがあります。

この記事では、特にサッカーコーチとしての経験が浅い方や、これから指導を始めるという方に向けて、僕が長年の指導で培ってきた中で「これだけは最初に押さえてほしい」と考える、3つの基本的な心構えと具体的な取り組みについて、自身の経験を交えながらお伝えします。

専門的な戦術論や高度なトレーニング理論の前に、まずはこの基本をしっかりと押さえることが、子どもたちとの信頼関係を築き、指導者としての確かな一歩を踏み出すための土台となるはずです。

実際に、僕のクラブで働く若い指導者にもこの3つのポイントを最初に取り組んでもらいます。
逆に言うと「これができなかったらサッカーコーチの資格なし」かもしれません。
(半分冗談です)

と、これくらいリアルな指導現場で実践すべき内容なので、ぜひ最後までご覧ください!

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1. グラウンドに着いたら最優先!「安全管理」の徹底

サッカーの指導において、あらゆる戦術や技術指導よりも優先されるべきは、子どもたちの安全確保です。

どれほど素晴らしい練習計画を立てても、安全への配慮が欠けていては意味がありません。

指導者としてグラウンドに立つ以上、子どもたちの安全を守ることは最も基本的な責任だと考えています。

① ゴールやグラウンド状態の確認 – 危険を未然に防ぐ観察眼

練習開始前には、必ずグラウンド全体を見渡し、危険箇所がないかを確認する習慣をつけましょう。

ゴールポストの状態:
しっかりと固定されているか、ネットに破れはないか、重しは適切に設置されているかなどを確認します 。
特に小学生が使用するミニゴールは軽量なものが多いため、強風時などは特に注意が必要です。

グラウンドコンディション
ピッチ内に石やガラス片、金属片などが落ちていないか。
雨天後であれば、水たまりやぬかるみができて滑りやすくなっていないか。
子どもたちが安全にプレーできる環境を整えることが指導者の最初の務めです。

用具の点検:
使用するボールの空気圧は適切か、マーカーやコーンに破損はないかなど、細部までチェックします。

ちなみに、僕は試合で審判をする時も、小石などが落ちてたら審判しながらすぐに拾います。

というくらい、『選手の安全管理』は徹底的に行います。

② 声かけだけでは不十分 – 積極的に危険を排除する環境設定

「そこは危ないから気をつけなさい」といった声かけはもちろん重要ですが、それだけでは事故を防ぎきれない場合があります。

子どもたちはプレーに夢中になると、どうしても周囲への注意が散漫になりがちです。

例えば、グラウンドのすぐ脇が道路であったり、他の団体が活動していてボールが飛んでくる可能性がある場合は、マーカーで練習エリアを明確に区切るなど、物理的に危険を遠ざける工夫が求められます。

僕自身も、指導を始めた頃、練習に集中するあまりグラウンド脇の障害物に気づかず、選手がヒヤリとする場面に遭遇した経験から、事前の環境設定の重要性を痛感しました。

放課後に、小学校のグランドなどを使用する場合、校庭で遊んでいる子どもたちもいるので、シュートしたボールが当たらないようにとか、自転車が入ってこないようにとか、あらゆる面で観察しておく必要があります。

③ 子どもの安全に対する責任 – プロもアマチュアも関係ない

「自分はボランティアコーチだから」「専門的な指導者ではないから」といった意識は、安全管理においては一切通用しません。

子どもたちの安全を守るという点においては、指導者の経験や立場は関係ありません。

グラウンドに「コーチ」として立つ以上、その活動時間における子どもたちの安全に全責任を負うという自覚が必要です。

この責任感こそが、指導者としての信頼の第一歩だと、僕は考えています。

2. 子どもの心を掴む「惹きつけるパーソナリティ」とは?

安全な環境が整って初めて、子どもたちは安心してサッカーに取り組むことができます。

そして次に指導者が意識すべきは、子どもたちとの良好なコミュニケーションと、彼らが「このコーチについていきたい」と感じるような魅力的なパーソナリティです。

これには、戦術を知っているからとか、練習メニューが豊富にあるとかは関係ありません。

まずは、子どもを惹きつけることができるか。

逆に言うと、これができなかったら「どんなに戦術に詳しい」としても、良いコーチにはなれません。

なぜなら、影響力のない指導者の言葉は、子どもたちに響かないからです。

① 「面白いコーチ」と「頼れるコーチ」 – ユーモアと厳しさのバランス

「選手にナメられないように厳しく接するべきか」
「いや、まずは楽しませることが先決だろう」

どちらの考え方も一理あります。

大切なのは、そのバランス感覚です。

僕自身は、練習中にユーモアを交えて場を和ませることもあれば、伝えるべきことは真剣な眼差しで、時には厳しく指導することもあります。

選手がリラックスして意見を言える雰囲気を作りつつも、練習の目的やチームの規律といった軸はブラさない。

この使い分けが、選手からの信頼に繋がると感じています。

これは僕のキャラクターにもよるかもしれませんが、「子どもたちを笑わすことができるスキル」は必須です。

② ダメなことはダメと伝える「道徳的な叱り方」

練習中にふざけすぎたり、仲間を尊重しない言動が見られたりした場合は、サッカーの技術以前の問題として、指導者としてしっかりと向き合う必要があります。

ただし、僕の場合は多分「一般的なサッカーの指導教科書」に書かれている伝え方とは違うかもしれません。

例えば「練習中の悪ふざけ」や「道徳に違反するようなこと」に対して『選手に気づかせて…説明して…理解させる…』のような手法があります。

僕はこれをあまりしません。

注意すべき内容にもよりますが、『ダメなものはダメ。以上!』です。

これは僕が子どもを叱る時に「思いっきり怖い雰囲気を出す」キャラクターだからかもしれません。

例えば、次のような方法があります。

「仲間がミスした時に茶化すのは、自分がされたらどう思うかな?チームで戦うスポーツでは、お互いを尊重することが大切なんだよ」というように、相手の立場に立って考えさせたり、チームスポーツとしての価値観を伝えたりする。

これらはよくある紳士的なコーチの対応のように見えますが、僕の経験ではこのような諭し方で理解できるならそもそも茶化したりしません。

それに対して、僕の言い方は以下の通り。

「仲間がミスした時に茶化すのは、人として最低だ。どこの世界にわざとシュートを空振りする人がいるの?一生懸命プレーした選手のミスを茶化すのは、人として最悪です。できないなら練習やんなくていい。以上!」

一見、きつそうに聞こえるかもしれませんが、これには理由があります。

このような場面以前に、子どもたちにとって「カズコーチ(チームではそう呼ばれている)は優しいし、メチャクチャ面白い」という関係性を先に作っているからです。

であるから、ビシッと叱った時に、選手が素直に聞いてくれます。

当然、まだ信頼関係ができていない状態では、少し優しく叱ります。

③ 信頼関係こそが指導の土台

結局のところ、どんな指導法や練習メニューも、選手とコーチの間に信頼関係がなければ効果は半減します

選手が「このコーチは自分のことを見てくれている」「このコーチの言うことならやってみよう」と感じてくれて初めて、こちらの言葉が本当に届くのだと思います。

日頃から選手一人ひとりの名前をしっかりと呼び、小さな変化や努力を見逃さずに声をかける。

時にはサッカー以外の話で盛り上がったり、選手の悩みや相談に耳を傾けたりする。

そういった地道なコミュニケーションの積み重ねが、指導者と選手の間の強固な絆を育んでいくのではないでしょうか。

3. 難しく考えすぎない!「シンプルな練習メニュー」とその活かし方

安全管理と子どもたちとの関係性が整ったら、いよいよ練習メニューです。

しかし、コーチ初心者の方が最初から複雑で高度な練習を計画する必要はありません。

むしろ、シンプルで分かりやすいものから始める方が、子どもたちも取り組みやすく、指導者自身も余裕を持って臨めます。

① 最初は既存の練習メニューを参考に

サッカー指導に関する書籍やインターネット上には、たくさんの練習メニューが紹介されています。

まずはそういった既存のドリルやゲーム形式の練習の中から、自分のチームの子どもたちの年齢やレベルに合いそうなものをいくつかピックアップし、試してみることから始めると良いでしょう 。

僕が指導者になったばかりの頃は、専門誌に載っている練習メニューをそのままグラウンドで実践していました。

最初はそれで十分だと思います。

大切なのは、完璧なメニューを求めることよりも、まずは子どもたちと一緒にボールを蹴る時間を楽しむことです。

② 声かけと雰囲気作りで練習は変わる

どんな練習メニューを選ぶか以上に重要なのが、その練習をどのように選手に伝え、どんな雰囲気で行うかということです。

例えば、単純なコーンドリブルの練習であっても、

「今日は誰が一番速くドリブルできるか?競争!」とゲーム性を持たせたり、選手が良いプレーをしたら「今のターン、すごく良かったよ!ナイス!」と具体的に褒めたり、認めてあげる。

コーチの声かけや働きかけ一つで、子どもたちのモチベーションや集中力は大きく変わります。

練習メニューそのものはシンプルでも、コーチの関わり方次第で、子どもたちにとって非常に価値のある時間になるのです。

③ 「できた!」の成功体験が成長の源泉

子どもたちが練習に夢中になり、「もっとやりたい!」と感じる練習には、やはり**「できた!」という成功体験**が欠かせません。

  • 適切な難易度設定: 簡単すぎず、でも少し頑張ればクリアできるような課題を設定する。
  • 考える余地を残す: コーチが答えを全て教えるのではなく、子どもたちが自分で工夫したり、仲間と協力したりする場面を作る。
  • 満足感のある終わり方: 最後はミニゲームなどで思いっきりプレーし、「今日も楽しかった!」という気持ちで終われるようにする。

子どもたちの「できた!」という笑顔と、「もっと上手くなりたい!」という意欲を引き出すこと。それが、僕たち指導者にとって何よりの喜びであり、役割なのではないかと思います。

4. 補足:初心者コーチが避けるべきNG行動

最後に、やってはいけないことです。

初心者コーチの方がやってしまいそうなものをピックアップしています。

①偉そうにする
②オドオドする
③ボール拾いなどの黒子にまわる

以下、1つずつ解説します。

① 偉そうにする

おそらく、この記事をここまで読まれている方は大丈夫だと思いますが、念の為。

偉そうなコーチというのは、初心者や上級者関係なく嫌われます。

保護者の方も「子どもを預けている身」なので、笑顔で接してくれますが、多分内心は…

気をつけましょう。

② オドオドする

初心者コーチにありがちなのは、緊張して「オドオド」してしまうことです。

変な緊張は子どもたちに伝わり、見抜かれます。

失敗してもいいので、思い切って、テンションを上げて、ハキハキとコーチングし、いかにも自信がある風に演じましょう。

③ ボール拾いなどの黒子に回る

どうしても、指導の自信のなさから、選手やトレーニングに気を遣ってボール拾いや道具の準備片付け役だけにまわってしまうことがあります。

これでは、コーチではありませんし、その間に選手のプレーが見れません。

安全管理の観点からも、選手を見ていないというのは絶対にダメです。

自信がなくても、常に選手を見て「ポジティブな声かけ」を行うようにしましょう。

まとめ

今回は、サッカーコーチとして第一歩を踏み出す皆さんが、まず最初に心に留めておいてほしい「3つの基本+NG行動」について解説しました。

安全管理の徹底
グラウンドや用具の安全確認は最優先事項です。子どもたちの安全を守る責任感を常に持ちましょう。

選手を惹きつける人間力
ユーモアと厳しさのバランスを大切に、選手一人ひとりと向き合い、信頼関係を築きましょう。

シンプルな練習とポジティブな声かけ:
最初は既存の練習メニューで十分です。コーチの関わり方で、子どもたちの「楽しい!」「できた!」を引き出しましょう。

指導者としての道は、学びと発見の連続です。

焦らず、気負いすぎず、まずは子どもたちと一緒にサッカーを心から楽しむことから始めてみてください。

この記事が、皆さんの指導者としての一歩を、少しでも後押しできれば大変嬉しく思います。

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