この練習で合ってる?【少年サッカー】練習メニューの迷いの抜け方

こんにちは、講師のカズです。

少年サッカーの指導で、練習メニューほど悩むところはないかなと思います。
今日の練習をどうするか、そこで迷ったまま体育館やグラウンドに向かった経験がある方も多いかと思います。

例えば、以下のように感じる方もいるかと思います。

・この練習メニューで本当に合っているのか、確信が持てない
・練習メニューを探しているけれど、どれがいいのか判断できない
・今やっている練習が、試合に役立っているのか分からない

僕自身、駆け出しの頃は同じところで止まっていました。
いろいろ試したけれど、手応えが出るまでに3年か4年はかかったと思います。

この記事では、スペインのコーチングスクールで最初に習った「魔法の練習メニューはない」という考え方から、迷いを抜けるための具体的な一歩まで書いていきます。
読み終える頃には、練習メニューを探す時間より先にやるべきことがはっきりすると思いますので、最後までご覧ください。

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1. 「魔法の練習メニュー」は存在しません

①スペインで最初に習ったのがこの話でした

僕がスペインのコーチングスクールに通っていた時、メソッド論の授業だったと思いますが、一番最初に出てきたのがこの言葉でした。
魔法の練習メニューはありません、と。

魔法の練習メニューというのは、この練習をやっておけば大丈夫、という万能のメニューのことです。
そういうものは存在しない、というところからメソッド論が始まりました。

②バルサの練習が、あなたのチームに最適とは限りません

その授業で、こういう問いかけがありました。
メッシがいるバルサがやっている練習は、あなたのチームにとっても最適ですか、と。

違いますよね。
チームの文脈は、選手のキャラクター、レベル、置かれている状況、クラブのコンセプトによって、それぞれ違います。

だからといって、バルサがやっている練習を真似すればバルサみたいになるわけではありません。
練習メニューの良し悪しは、単体では決まらないということかと思います。

③それでも「いい練習ないかな」と探してしまいます

これは当たり前と言えば当たり前の話です。
それでも、いい練習はないかなと探してしまうのが、指導者のさがかなと感じます。

探すこと自体が悪いわけではありません。
ただ、探し続けている限りは、自分のチームに合っているかどうかの答えは出てこないかと思います。

2. 迷いを抜ける方法は「まずやってみる」しかありません

①練習メニューは文脈でしか測れません

不安になる気持ちはよく分かります。
この練習でいいのか、誰かに見てほしい、と感じることもあるかと思います。

例えば僕が見て、その練習でいいですよ、と言えば、その場は安心できるかもしれません。
ただ、練習メニューは究極的には文脈でしか測れないので、外から一言で正解を出せるものではないと思っています。

②1週間、1ヶ月やってみて、選手を観察します

では、どうすればいいか。
まずやってみる、そしてある程度は継続してやってみる、ということかと思います。

やりながら選手を観察します。
1週間やってみてどうだったか、1ヶ月やってみて何か変化が起きたか。
ポジティブな変化なのか、ネガティブな変化なのか。

この観察までがセットで、初めて練習メニューの評価ができるようになると思います。

③行動する前に考えすぎてしまいます

多くの場合、動けない理由は情報不足ではないかなと感じます。
失敗したくない気持ちが強くて、やってみるところまで進まない、という状態です。

ただ、やってみるまでは分かりませんし、やってみないと自分のスキルにはなりません。
ここが差を生むところかと思います。

④作ったことがないなら、まず作ってみます

練習メニューを自分で作ったことがない、という方は結構多いかと思います。
だからこそ、まず作ってみることをおすすめします。

作ったものは、別に誰かに見せる必要はありません。
自分だけで持っておいて、1年経ってから見返した時に、こんなメニューを作っていたのか、と思えることが一番大事かなと思います。

3. 続けた記録が、あとから武器になります

①10年以上前、記録は正直に言って苦痛でした

10年以上前、クラブで他のスタッフと一緒に記録を残していた時期があります。
試合の出場時間をちゃんと記録する、マッチレポートを毎回書く、対戦相手のデータを資料に残す。
1年経ったら表にまとめて、出場時間を集計してみる、というようなことをやっていました。

正直に言うと、当時は苦痛でした。
試合は毎週ありますし、レポートを作るのに1日以上かかることもありました。

そして、この数字が何に使えるのかは、その時の僕にはまったく分かっていませんでした。
分かっていたなら、もっと前向きに取り組めたと思います。

②記録があるから「仮説」が立てられます

やってみた結果、あとになって使い道が見えてきました。

例えば、選手の評価を3ヶ月ごとにつけていくとします。
シーズンが始まる4月の評価、3ヶ月後の評価、その3ヶ月後、そして1年後の評価。
指導者がその選手を見て感じていたことが、時間の流れとして残っていきます。

これを試合の出場時間と並べると、何が言えるでしょうか。
この3ヶ月ですごく伸びたと感じた時期は、ポジションを固定していたのか、それとも動かしていたのか。
チーム全体が伸びたと感じた時期は、フォーメーションをかなりいじっていたのか。

そういう関係が見えてくる可能性があります。
仮に、フォーメーションを毎回変えて臨んだ最初の3ヶ月は成長を感じられず、次の3ヶ月で大きく感じられたとすれば、この取り組みは3ヶ月では成果が出ないのかもしれない、という見立てが立ちます。

③記憶だけでは再現性が生まれません

これは記録が残っているからこそ立てられる仮説です。
記録がなければ、自分の記憶だけが頼りになって、とても曖昧なものになります。

曖昧なままだと、再現できません。
本当にそう言えるのか、という確認もできなくなります。

数字と記録を取っていくと、こうした確認ができるようになると思います。

④今日10分でいいので、始めてみてください

毎回レポートを書くのは大変です。
それでも、1年間続けた人と、まったくやらなかった人の差は、はっきり出るかと思います。

今まで記録を残したことがないのであれば、手書きでも構いません。
練習メニューだけでも残す、試合のスコアだけでも残す。
一箇所だけ始めてみると、少しずつ習慣になっていきます。

具体的には、担当しているチームの練習メニューを、今日はこれとこれを何分やった、という形で3ヶ月続けてみてください。
月曜と水曜と金曜が同じ内容なら、コピーで構いません。
それでも3ヶ月分が残れば、何かが見えてくると思います。

⑤プレイモデルも「合っているか」より、やってみたことが大事です

プレイモデルをシーズン前に作ったことがある方は、少ないかと思います。
スペインでは、アマチュアのクラブでも作っているところが多いです。

作ると、外に出すのが恥ずかしくなります。
このプレイモデルで合っているのか、作り方そのものが間違っていないか、というご相談を頂いたこともあります。

ただ、合っているかどうかよりも、やってみたことのほうが大事かなと思っています。
最初は攻撃が1枚だけ、セットプレイだけでも構いません。
1年後、2年後に振り返った時に、最初はここまでしかできなかった、と分かること自体が自分の糧になります。

4. まとめ

・魔法の練習メニューは存在せず、良し悪しはチームの文脈でしか測れません
・迷いを抜ける方法は、まずやってみて、ある程度継続して選手を観察することです
・記録が残っているから仮説が立てられ、記憶だけでは再現性が生まれません
・今日10分でいいので、練習メニューかスコアのどちらかを残すところから始められます
・プレイモデルも、合っているかより、作って残したことが後で効いてきます

この記事では、練習メニューの迷いをどう抜けるかについて解説しました。
迷いますし、不安になりますし、これで合っているのかとも思います。
それでも、やってみたら何かが見えてきますので、皆さんの指導現場でも試してみてください!

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