勉強しても指導が変わらない?【少年サッカー】理論と現場のあいだ

こんにちは、講師のカズです。

サッカー指導者としてスキルアップしていくために、本を読んだり、講習会に参加したり、勉強を続けている方は多いと思います。
ただ、勉強すればするほど、「知識は増えているのに、現場の指導が変わっていない」と感じることはないでしょうか。

例えば、以下のように感じる方もいるかと思います。

・本を読んで勉強しているのに、現場の指導がなかなか変わらない
・練習メニューやプレイモデルを残した方がいいと思いつつ、できていない
・理論と現場を、どうつなげればいいのかわからない

僕自身、30年以上現場に立ちながら、どちらかというと理論派の指導者だと思っています。
だからこそ、理論を入れるだけでは現場が変わらないことを、身をもって経験してきました。

この記事では、理論と現場のあいだにある「作業」について、僕の実体験を交えて解説します。
この記事を読めば、日々の指導の中で何を積み重ねれば指導者として成長できるのか、その具体的なイメージが持てると思いますので、最後までご覧ください。

Content

1.指導者のスキルアップは「理論と実践」だけでは足りない

①指導者は「理論派」と「現場派」に二極化する

僕らサッカー指導者がスキルアップしていく方法を考えた時、大きく2つの要素があります。
新しい知識や理論を入れていくことと、現場での実践です。
この2つを繰り返していく必要があります。

ただ、僕の体感として、そしてジュニアサッカー大学でいろんな方とお話しする中で感じることとして、すごく理論ばかりになってしまう方と、すごく現場ばかりになってしまう方に、結構二極化するように思います。

例えば、子どもがサッカーを始めたのをきっかけにコーチになった方が、現場で「このやり方でいいのかな」と疑問を持つ。
本を読んでみたら「スペインではこうらしい」と書いてある。
うちのチームのやり方は合っているんだろうかと、迷いが出てくる。

そうすると、もっと知識を入れたいと思って、どんどん勉強していきます。
ここまでは、とても自然な流れだと思います。

②知識を入れただけでは、現場は何も変わらない

ただ、知識を入れただけでは、現場は何も変わりません。

僕がジュニアサッカー大学を通じて「現場、現場」と言い続けているのは、どんな理論や最先端の知識においても、それを現場でどうやって実行するのかが、とても大切だからです。
机上の空論で終わらせないためには、現場でやっていくしかありません。

僕も情報発信をする中で、いろんな方の情報に触れますが、「この方はちゃんと現場でやっているな」とか、「これは現場を介していないな」というのは、すぐにわかります。
理論背景は美しいけれど、それを現場のリアルな生々しいものとして落とし込んでいない意見は、どうしても伝わってくるものが違います。

③どんな理論も「現場で何が起きたか」で検証される

僕はかなり論理的に物事を考えるタイプですし、いろんな理論に触れるのが好きです。
理論背景をベースに現場に立つことを大切にしています。

だからこそ、その理論を現場でやったら何が起きたのか、何を修正しないといけないのか、その理論のどこが使えるのかを、現場で考え続けてきました。

この「現場での作業」のボリュームが少ないと、指導者はなかなかスキルアップしないと感じています。
もちろんセンスもあると思いますが、僕はあまりセンスがある方ではないので、この積み重ねに支えられてきました。

2.理論と現場のあいだにある「作業」

①書き出すことで、理解は一段深くなる

理論を頭に入れることと、現場に立って選手を指導すること。
このあいだに、もう1つ「作業」が必要だと僕は思っています。

理論を、目の前で選手がプレイする現場に落とし込むための翻訳作業です。
具体的には、練習メニューを自分で書き出すこと、プレイモデルを作ること、といった手作業です。

先日、読者の方からコメントをいただきました。
僕がトレーニングをより深く理解できるようになったのは、練習メニューを書き出したり、自分の言葉で整理したりするようになってからだという話に、「同じ経験があります」という声をたくさんいただきました。

書き出してみると、頭の中でわかったつもりだったことが、実は曖昧だったことに気づきます。
この作業を通るかどうかで、同じ本を読んでも、同じ講習会に出ても、身につくものが変わってくると思います。

②記録を残している指導者は、ほとんどいない

日本にサッカー指導者が何人いるかわかりませんが、C級・D級ライセンスあたりで10万人くらいと言われています。

その中で、日々現場に立ちながら、毎回練習メニューを何らかの形で残している。
プレイモデルをきちんと作っている。
1年間の振り返りの資料を残している。
選手管理のデータを作っている。

こういう指導者は、めちゃくちゃ少ないと思います。
ほとんどの方が、やっていないのではないでしょうか。

例えば、昨シーズン担当したグループの、シーズン前にプレイモデルを作りましたか。
プレイモデルの途中での変更を、記録していますか。
今年の4月の3試合目の相手は誰で、どういうスコアで、誰が途中で交代して、フォーメーションは何でしたか。

こういったものは、多分残っていないと思います。
ここが、指導者としての成長の一番重要な壁だと感じています。

③1日15分の積み重ねが、1年後の大きな差になる

僕は、この地道な積み重ねこそが、1年後、2年後、3年後に、指導者としてのスキルの大きな差になってくると思っています。

1日15分でもいいし、30分でもいい。
トレーニングメニューを考えて、アウトプットして、残していく。
この日々の積み重ねが、ものすごく差になっていきます。

理論を入れる、現場に立つ、のあいだに「書き出して残す」という作業を挟む。
このシンプルな習慣が、抜け落ちている方がとても多いと感じています。

3.僕が10年前からやってきたこと

①バルセロナから帰って、指導仲間と作り続けた

僕は10年ほど前、バルセロナ留学から日本に帰ってきて現場に立っていた時期に、指導仲間たちと練習メニューやプレイモデルを、パワーポイントやエクセルでひたすら作っていました。

5年、6年くらいでしょうか。
毎日毎日、コツコツ作り続けました。

職業としてのサッカーコーチという側面があったからこそ続けられた部分もありますが、この時期の積み重ねが、今の僕の指導の土台になっています。

②昔は1日2〜3時間かかっていた

ただ、正直に言うと、この作業にはものすごく時間がかかっていました。

1日のうち2〜3時間を資料作りに取られることもありましたし、シーズンのレポートをまとめるとなったら、1日、2日、3日とかかります。

仕事をしながら、家庭もある中で、手書きやパワーポイントで練習メニューをストックして、試合の記録も残す。
これを全部やるのは、めちゃくちゃ大変です。
多くの指導者の方が記録を残せていないのは、怠けているからではなく、単純に時間がかかりすぎるからだと思います。

③今は同じ作業が10分でできる時代

でも今は、便利な時代になりました。

昔ならアナログで3時間かかっていた作業が、今は5分、10分でできます。
だからこそ、この「理論と現場のあいだの作業」をやる人とやらない人の差は、これからかなり開いてくるだろうと思っています。

今の時代、クラブにホームページがあるのは当たり前、SNSをやっているのも当たり前になりました。
分析用のカメラを入れているチームも普通にあります。

そうなると次は、指導者まわりです。
練習メニューをストックしているか。
プレイモデルがあるか。
自分のチームの選手が1年間どのポジションで何分プレイしたのか、データを持っているか。

ここが、指導者として、クラブとして、差がついてくるところではないかと思っています。

4.まとめ

・指導者のスキルアップには、理論と実践の「あいだの作業」が必要です
・書き出して残すことで、理解は一段深くなります
・記録を残している指導者は少なく、ここが成長の分かれ目だと思います
・昔は3時間かかった作業が、今は10分でできる時代になりました
・1日15分の積み重ねが、1年後、3年後の大きな差になります

この記事では、理論と現場のあいだにある「作業」について解説しました。
勉強しているのに現場が変わらないと感じている方は、まず1つ、今週の練習メニューを自分の言葉で書き出すところから、皆さんの指導現場でも試してみてください!

僕自身、この「書き出して残す」作業を誰でも続けられるようにしたいと思い、練習メニューを作成できる無料アプリを作りました。
昔の僕がパワーポイントで3時間かけていた作業が、10分ほどでできるようになっています。
無料メルマガに登録していただくと、すぐに使えます。

\ アプリ+ミニブック5冊+サンプル3本を無料で受け取る/

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
Content