こんにちは、講師のカズです。
読者の方から、以下のようなご質問をいただきました。
「少年団でコーチをしています。5年生の試合で団子サッカーのようなチームと対戦しました。
選手が楽しんでいれば良いのか、それとももっと戦術的な指導をすべきなのか。
数的優位や幅と深さ、ポジション取りといった基本を、いつ教えるべきなのか悩んでいます。」
5年生の試合で団子になってしまったチームを見た時、「これは指導ができていない証拠なのか?」と感じたそうです。
この気持ち、よくわかります。
ですが、今の僕の考え方は少し違っています。
その辺も含めて解説します。
1. 団子サッカーは悪いことなのか?

まず、結論から言えば「悪いとも言い切れない」と僕は思っています。
団子サッカーって、特に低学年でよく見られる自然な現象ですよね。
僕も昔、書籍なんかで「これは自然な発達段階」と書かれているのをよく見ました。
確かにその通りだと思います。
一方で、スペインなんかでは子どもの頃からポジションを意識させる文化もあります。
「最初から幅と深さを取らせないと団子になるよ」という考え方ですね。これもまた一理ある。
どちらが正しい、どちらが間違い、ではなく、「自分はどちらのスタンスで指導するか」 という話なのかなと思います。
2. 5年生で団子サッカーが起きる理由

ご質問のチームが5年生だった、ということで「それでも団子になるのはおかしいのか?」と疑問に思われたようですが、理由としては大きく2つあると思います。
① 経験値が浅い選手・チーム
→ ポジションやスペースの概念がまだ身についていない
② 個の突破力を重視する育成方針
→ ドリブルを徹底させるスタイルで、意図的にそうしている
どちらにしても、そのチームなりの意図や背景があるかもしれません。
外からは見えない部分も多いですよね。
だからこそ、僕ら指導者は「自分はどうするか」に目を向けた方がいいのかなと思います。
3. 指導者として『自分はどうするか』が大事

昔の僕も、対戦相手を見て「なんでこんなサッカーするんだ」とイライラしたことがありました。
でも今は、「他人は変えられない。でも自分は変えられる」という考え方を大事にしています。
他チームのやり方がどうこうより、自分のチームで、どんなサッカーをやっていくか
ここに集中する方が、結果的に自分の指導が良くなると思っています。
疑問を感じた時こそ、「自分ならどうするか?」これ一点に絞って考える。
そうすることで、指導者としてのスキルも上がっていくと思います。
4. 結局のところ『自分がどうありたいか』

今回のご質問を読んでいて改めて感じたのは、やっぱり「自分ならどうするか」が一番大事、だということ。
団子サッカーを見たとき、
「じゃあ自分は、どう崩す指導をするのか」
「自分のチームでは、どう伝えるのか」
そこに矢印を向けることで、指導者としての成長にもつながる。
現在の僕はそう考えています。
5. まとめ
・団子サッカーはジュニア年代で自然に起こる現象
・5年生でも経験値や育成方針によって起こりうる
・他チームを批判するより、自分の指導方針に目を向ける
・自分ならどうするか、を考える習慣が指導力アップにつながる
この記事が、指導現場でのヒントになれば嬉しいです。
ぜひ、皆さんの指導現場でも一度考えてみてください!