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少年サッカー【練習中・コーチはどこに立つ?】意識したい立ち位置の基本

こんにちは、講師のカズです。

ジュニア年代で指導を始めた頃、僕自身が最初に戸惑ったのが「コーチって練習中どこに立つのか?」ということでした。

厳密にいうと、「練習中、コーチはどこに立つべきか」すらも意識したことがなかったというのが正しいです。

・練習中の立ち位置がわからない
・意識したこともなかった
・で、具体的にいつどこに立つの?

この記事では、初心者コーチが意外と見落としがちな「練習の立ち位置」に焦点を当てて、僕自身の失敗や学びをもとに解説していきます。

(※概念的な立ち位置ではなくて、物理的な立ち位置です)

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1. 立ち位置が子どもたちに与える影響

① 見えないと、何もわからない

僕が最初にやってしまったのは、プレーに夢中になりすぎて、部分的な位置からしか見ていなかったことです。

結果として全体の状況を把握できず、コーチとしての判断がズレてしまいました。

コーチの立ち位置は、子どもたち全体を見渡せるポジションに立つことが前提です。

どこで誰が何をしているか、把握できることが大切です。

② コーチの背中側に選手がいると、リスクが高い

ある時、僕の背後で起きた接触プレーにまったく気づかず、他の指導者から「見てなかったの?」と言われたことがあります。

それ以降は、できる限り自分の背中側に子どもを置かないよう、ポジションを選ぶようにしています。

特に、人数が多いケースや、複数のグループに分かれてトレーニングする時には注意が必要です。

選手の安全確保は最優先です

良いトレーニングを行うために必要な条件。
その中でも「選手の安全を確保する」というのは絶対的な第一条件です。

そう考えると、指導者が「見ていなかった」というミスは決定的です。

だからこそ、常に全体を見渡せる立ち位置や、一つの部分を見ずに、きめ細かくいろんなポイントに目を向ける意識が重要です。

③ 声が届く場所にいることが「伝える力」

どれだけ良いアドバイスでも、子どもに届かなければ意味がありません。

距離だけでなく、風向きや周囲の音も考慮しながら、「声が届く・表情が見える」場所を選ぶ必要があります。

最悪、選手まで距離がある時は「大きな声(腹式を推奨)」でコーチングする必要があります。

最悪なケース

練習をフリーズして何かを伝える時、コーチの背後側にいる選手に「聞こえていない」のは最悪です。

笑い話のようですが、「風が強い日」に一生懸命コーチングするけど、全然聞こえず選手が集中を欠く(退屈になる)シーンはよく見ます。

何かデモンストレーションを見せる場合でも、立ち位置は超重要ですね。

2. よくある立ち位置のズレとその理由

① 指導に熱が入ると選手に近づきすぎる

サッカーコーチも人間ですから、段々と指導に熱が入ると、つい選手に近づいてコーチングしたくなる。

でもその瞬間、自分の背中側が死角になっていて、他の選手の動きが見えなくなることがあります。

僕自身もよく、指導のテンションが上がった際に近づきすぎて、他の選手が見えず、結果的にプレーを見逃していた経験もあります。

② ボールのある側ばかりに立ってしまう

ボールに目がいくと、ついその近くに立ってしまいがちです。

しかもボールがある部分だけをフォーカスしてしまう。

でも、逆サイドでフリーになっている選手の動きや、オフザボールの動きなど、重要なヒントが見えなくなってしまいます。

③ 複数グループの片方だけを見てしまう

例えば、ドリル練習で2つのグループを同時に見るとき、どちらか一方に集中してしまう。

すると、もう片方で起きていた良いプレーやミスを見逃すことになります。

特に初心者コーチは「見なきゃいけない」と思うあまり、逆に“視野が狭くなる”ことがあります。

他にも4〜6グループに分かれるようなメニューでも、常に全体を見渡せるようにしなければいけません。

コーチが2人いる時

2人のコーチが同じグループを同時に見ないようにしましょう。

できれば、メインコーチが見ているグループとは別のグループをアシスタント(サブ)コーチが見る、ような状態が理想です。

また、メインコーチは常に全体が見える立ち位置、アシスタントコーチは個別のグループに近い位置、などの工夫も必要です。

3. 声をかけることで「見られている感覚」を伝える

立ち位置とは少し違いますが、遠くにいる選手に声をかけるだけで「自分はちゃんと見てもらっている」と選手が感じることがあります。

「◯◯、今のポジショニング良かったよ!」

コーチから遠くにいる選手にも、そのように伝えることで、「コーチがちゃんと見てくれてる」と実感できて、集中が高まります。

僕の場合は、できるだけ遠くの選手に声をかけます。
近くにいる選手は、それだけで「コーチに見られてる」を感じるので、意識的にコーチングします。

このように、コーチの立ち位置と声かけのバランスはとても大切だと思います。

4. 僕が意識している3つのポイント

① 「全体を見渡せる位置」を常に取る

どんな練習メニューでも、基本的には常に全体が見える位置を取ります。

そこから自分が動きながら、コーチングします。

また必要であれば、全体ではなく、近づくことも必要。
基本は抑えつつも、現場では臨機応変に対応する必要があります。

② コーチングの大きさを変える

選手とコーチの距離によって、コーチングのトーンや大きさを変えます。

当然、遠くの選手には「声を張って」コーチングする必要がありますし、近くの選手には話しかける方が押下的な場面もあります。

この辺は「コーチングのスキル」と関係しますね。

③ 背中側に「子どもの注意を引くもの」を置かない

例えば、ミーティングをする際に「コーチの背中側に太陽がある」と、眩しさで子ども達は話を聞く集中力が下がります。

他にも、小学校のグランドで練習してるなら「友達」や「先生」がコーチの背後にいるだけで、子どもの注意がそっちに向かいます。

せっかく「良いコーチング」をしても、届かなければ意味がありません。

ちなみに余談ですが、フリーズやミーティングの際に救急車がサイレンを鳴らして走ってたり、飛行機の音がうるさい(僕の地域は飛行機の距離が近い)場合などは、一旦話を中断するようにしています。

5. まとめ

・練習中の立ち位置は、「全体が見える」「声が届く」「安全が確保できる」場所を意識する
・熱が入りすぎて近づきすぎたり、ボールばかりを追ってしまうと“見逃し”が増える
・背中側にプレーや子どもを置かないように配置することで、安全面も指導の質も向上する
・複数グループを見るときは「分担」と「見える位置」がカギ。2人コーチの役割分担も重要
・遠くの選手にも声をかけることで、「見られている感覚」が伝わり、子どもの集中力が上がる
・コーチングの距離感や環境要因(太陽・音・視線の先)にも配慮する

初心者の頃はそこまで頭が回らなくても当然ですが、立ち位置を意識するだけで、練習の質は間違いなく変わっていくと思います。

ぜひ、皆さんの指導現場でも意識してみてください!

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