こんにちは、講師のカズです。
ジュニアサッカーの現場で指導を始めたばかりの方から、「そもそもサッカーコーチって、何をすればいいんですか?」というご相談を頂くことがあります。
僕自身も、最初は「サッカーを教える人」というくらいのイメージで、自分の経験だけを頼りにコーチを始めました。
でも、すぐにうまくいかないことに直面して、そこから本を読んだり、勉強したり、少しずつ指導の本質に向き合うようになりました。
この記事では、以下のような初心者コーチの方が最初に感じやすい疑問に答える形で、「サッカーコーチとは何をする人なのか?」という根本の問いを解説します。
・サッカーコーチって、具体的にはどんな役割なのか?
・コーチとして、まずは何を意識すればいいのか?
・指導を学ぶとき、どこから始めればいいのか?
この記事を読めば、サッカーコーチとしての出発点が少し明確になり、「ここから少しずつ進めばいいんだな」と思えるヒントになると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 「教える人」だけじゃない、サッカーコーチの役割

① 僕自身、最初は“教える人”だと思っていた
僕自身、コーチを始めた頃は、「テクニックを教える人」「試合で勝たせる人」くらいの認識しか持っていませんでした。
自分のサッカー経験をそのまま伝えれば、ある程度うまくいくだろうと思っていました。
でも現場に立つと、子どもは思ったように動かないし、教え方も伝わらない。
結果が出ない中で、初めて「これは思ってたよりもずっと難しい…」と感じました。
試合に勝てないだけでなく、選手が上手くなってるかどうかも分からない状態でした。
② サッカーコーチに必要な“3つの側面”
その後、勉強を続けていく中で、僕の中にはっきりとした軸ができました。
それは「サッカーコーチには、3つの側面が必要だ」という考え方です。
(当時、何かの書籍で読みましたが、見当たりません…)
1. 専門者としての側面
サッカーという競技そのもの、指導そのものを理解している立場。
「なぜこの練習をするのか」「どんな順番で教えるのか」といった“設計”ができる土台が必要です。
2. 教育者としての側面
子どもを“選手”としてだけでなく、“人”として成長させる意識。
サッカーにおける、「できる/できない」の結果だけでなく、人間力を育てるという視点です。
3. 研究者としての側面
指導がうまくいかなかったときに、原因を探り、学び、問い直し続ける姿勢。
「もっと良くするにはどうしたらいいか?」を自ら考えていく力です。
一定の知識や経験を得ても、更に深く勉強していくようなイメージです。
僕はコーチを始めたとき、これらの側面があることすら知りませんでした。
でも今では、この3つの視点こそがコーチとしての“軸”になると思っています。
2. 初心者コーチが最初にぶつかる不安と迷い

①「これで合ってるのかな?」という不安は自然なもの
初心者コーチの方にとって一番しんどいのは、「何を教えればいいか分からない」「これで合ってるのか自信が持てない」という感覚だと思います。
でもこれは、誰もが通る自然なプロセスです。
僕自身も、最初は毎回の練習が不安でいっぱいでした。
(というか不安すら感じない、何もわかっていない状態)
だからまずは、「不安があること=ちゃんと向き合っている証拠」だと捉えていいと思います。
② 最初は「導く」より「満足してもらうこと」を意識する
いきなり子どもを導こうとか、レベルアップさせようとするのは、正直ハードルが高いです。
最初の段階で大切なのは、「今日の練習、子どもたちが満足できたかな?」という感覚を持つことかなと思います。
サッカーが楽しかった、動けて気持ちよかった、少しでも成長を感じられた。
そう思ってもらえるような『1回の練習』をつくることが、初心者コーチの方にとっての最初のステップだと思います。
3. 学び続ける姿勢が、コーチとしての出発点になる

① 最初は何から学べばいいのか分からないのが普通
僕もそうでしたが、「どこから学べばいいのか分からない」という状態が、初心者コーチの方にはよくあります。
サッカーの本もたくさんあるし、ネットにも情報があふれている。
でも、最初は正直、どれが正解かなんて分かりません。
だからこそ最初は、がむしゃらに学ぶしかないかなと。
読んで、見て、やってみて、失敗して、また考える。
その過程こそが、『研究者としての姿勢』につながっていきます。
② コーチとは、選手を導く存在である
サッカーコーチというのは、やっぱり“コーチ=導く人”だと思います。
選手を技術的にも、人としても良い方向に導いていく存在。
そして、そのためにはまず自分自身が学び続け、変わり続けることが求められるのだと思います。
最初は誰でも上手くできませんが、「自分にはできる」と信じて「やり抜く力」が大切です。
4. まとめ
・サッカーコーチには「専門者」「教育者」「研究者」の3つの側面がある
・最初は不安で当たり前。それは“向き合っている証”
・最初は「子どもが満足できる練習」を目指すだけでいい
・学び方が分からなくても、がむしゃらにやってみることで道がひらける
・コーチとは、選手を導く存在。そして自分も学び続ける存在
この記事では、サッカーコーチとしての“入り口”に立ったときに考えておきたいことをまとめました。
まずは焦らず、自分のペースで学びながら、前に進んでいきましょう。