こんにちは、講師のカズです。
ジュニア年代では、当然「子ども達を上手くしたい」という思いで僕ら指導者は現場に立っています。
しかし、「サッカーが上手くなる」ということはどういうことか。
これを定義づけするとしないとでは、アプローチが異なってきます。
僕自身、スペインに留学した時に初めて真剣に考えたテーマでした。
・子どもの成長を正しく評価できているか分からない
・どの段階の成長を今優先すべきか判断に迷う
・技術向上だけでなく、本質的な成長とは何かを知りたい
この記事では、サッカーが上手くなるということを3つの段階に分けて詳しく解説します。
この視点を持つことで、指導現場での判断がより明確になり、子どもたちの成長をより適切にサポートできるようになると思いますので、最後までご覧ください。
1. なぜ「上手くなる」を定義する必要があるのか

①指導者としての明確な指針が必要
僕たち指導者は、当然ながら子どもたちのサッカーを良くしたいという思いで指導に取り組んでいます。
子どもたちを苦しめたいなどと思う指導者は絶対にいませんよね。
しかし、その「良くしたい」という思いがある一方で、「サッカーが上手くなるとはどういうことか」を具体的に考えたことは意外と少ないものです。
僕も長年指導をしていて、漠然とした意識はあったものの、明確に定義付けすることはありませんでした。
②成長の多面性を理解するため
サッカーの上達を細かく見ていくと、様々な側面があることが分かります。
技術的な向上もあれば、判断力の成長もあり、さらには物事の捉え方そのものが変化していく成長もあります。
これらの違いを理解することで、今その子にとって何が必要なのかを適切に判断できるようになります。
③指導方法の選択基準になる
「上手くなる」ということが明確になると、どのような指導アプローチが適切かも見えてきます。
反復練習が必要な段階なのか、質問形式で気づきを促す段階なのか、その判断ができるようになるのです。
2. サッカーが上手くなる3つの要素

①できなかったことができるようになる
最も分かりやすい成長がこの段階です。
例えば、インサイドキックができなかった子がインサイドキックを蹴れるようになる。リフティングが全然できなかった子が20回、30回とできるようになる。
これは確実に上手くなっていると言えますよね。
この段階の特徴:
・目に見えやすい成長
・主に技術やアクションの習得
・新しいフェイントを覚えて試合で使えるようになる
・基本的なボール扱いの向上
主に実行レベル(テクニックアクションが多い)=目にみえる成長。
僕の指導現場でも、この段階の子どもたちには反復練習が多めの指導を行います。
(当然、文脈により変えますが、一般的にです)
理屈よりもまず「できる」ことが重要だからです。
では、残りの2つの成長段階と、それらを指導現場で実際に活かしていく具体的な方法について詳しく解説していきます。
特に3つ目の「プレーの捉え方が変わる」段階は、多くの指導者が見落としがちな重要なポイントです。