こんにちは、講師のカズです。
今回は、いつもの技術的な解説とは少し趣向を変えて、僕がこの「ジュニアサッカー大学」という活動を通じて、何を考え、何を目指しているのか、その根底にある想い、いわば「決意表明」についてお話しさせてください。
僕がなぜこの情報発信を続けているのか。 それは単に知識を共有したいというだけではありません。
僕の中には、この活動を通じて実現したい、本当に大切な願いがあるからです。
この記事が、皆さんの日々の指導のヒントになるだけでなく、指導者としての在り方を共に考えるきっかけになれば幸いです。
1. 指導者としての30年と、情報発信を始めた理由

僕がサッカーコーチを志し、少年団のグラウンドに初めて立ったのは18歳の時でした。
今思えば、指導と呼べるようなものではなかったかもしれません。
それでも、純粋にサッカーが好きで、子どもたちとボールを蹴る時間が楽しくて、「この子たちのために、もっと自分のレベルを上げなければ」という葛藤と向き合う日々でした。
そこから30年。
クラブの立ち上げやスペインへのコーチ留学など、本当に多くの経験をさせていただきました。
仕事として、ほぼ休みなくグラウンドに立ち、子どもたちと向き合ってきた時間は、僕の何よりの財産です。
そして、多くの経験を積む中で芽生えてきた想いがあります。
「日本のサッカー環境を、ハード面でもソフト面でも、もっと良くしたい」
僕がこれまで培ってきた経験や知識が、これから指導者を目指す方や、今まさに現場で悩んでいる方々の助けになるのではないか。
その想いが、2020年の「ジュニアサッカー大学」につながりました。
2. 僕が向き合いたい、育成現場の課題

この活動を続けるもう一つの強い動機。
それは、子どもたちが指導によって悲しい思いをしているという現実です。
僕らの時代にはあったかもしれない理不尽な指導が、令和の今でも、形を変えて存在しているという話を耳にすると、本当に胸が締め付けられます。
試合に負けた罰として走らされること。
あるいは選手の人格を否定するような暴言。
なぜ、そのようなことが起きてしまうのでしょうか。
その背景には、もしかしたら指導者自身が学び続ける機会を失ってしまっている、ということがあるのかもしれません。
サッカーの知識だけでなく、教育とは何か、子どもたちの心とどう向き合うべきか。
その探求を止めてしまった時に、指導は独りよがりになってしまう危険性があります。
もちろん、誰にでも失敗はあります。
僕自身、数えきれないほどの失敗を重ねてきました。
「自分はなんてダメなんだ」「もっと子どもたちのために頑張らないと」――。
そうやって自分の未熟さと向き合い、もがき、苦しみながらも、学び続けている指導者の方が全国にはたくさんいらっしゃいます。
僕は、そういう指導者の方々を心から尊敬し、全力で応援したい。
そう強く思っています。
3. 指導者の「社会的価値」を、僕らの手で高めていく

僕がサッカーコーチを職業にしようと決意した頃、強く感じたのが「育成年代の指導者の社会的地位」という課題でした。
しかし、このブログやポッドキャスト、YoutubeやX、そてメルマガを通じて、ジュニアサッカー大学の情報を熱心にキャッチアップしてくださっている皆さんのような、真摯に学び、子どもたちの成長と向き合っている素晴らしい指導者の「価値」は、もっと社会に認められるべきだと感じています。
僕らは「ただサッカーを教えている人」ではありません。
サッカーを通じて、子どもたちの未来を、人間性を育む、本当に価値ある仕事をしているはずです。
その価値を、僕ら自身の手で高めていかなくてはならない。
この活動の根底には、そんな決意もあります。
4. 宣言:ジュニアサッカー大学を、本気で「大学」にします

では、そのために何ができるか。
近年、サッカー日本代表の活躍が注目されますが、その強さの根源は、選手たちが最初にボールと出会う「グラスルーツ」にあると僕は確信しています。
皆さんのようなジュニア年代の指導者の日々の努力こそが、日本サッカーのピラミッドの土台を築いているのです。
だからこそ、僕ら指導者がもっと知識を増やし、質の高い指導ができるようになれば、日本のサッカーは間違いなくもっと豊かになります。
これまで、ブログやYouTubeを通じて一方的に情報を発信してきましたが、これからは、ジュニアサッカー大学を**本当の意味での「大学」**にしたいと考えています。
指導者としてのスキルや成長を可視化できるような仕組み。
同じ志を持つ指導者が全国から集い、オンラインで学び合えるコミュニティ。
僕が一方的に教えるのではなく、皆さんと一緒に創り上げていく「学びの場」。
そこは、苦しい場所ではなく、誰もが前向きに、楽しみながら成長できる空間です。
指導者としての学びは、もっと楽しく、もっと創造的であるべきだと僕は信じています。
まとめ
長くなってしまいましたが、これが僕の決意です。
僕の原点: 子どもたちのために、日本のサッカー環境をより良くしたいという純粋な想い。
僕が向き合う課題: 子どもたちを傷つける指導をなくし、学び続ける指導者を応援すること。
僕が目指すもの: 指導者の「社会的価値」を、僕ら自身の手で高めていくこと。
未来への宣言: ジュニアサッカー大学を、皆さんと「共に学び、共に成長できる」本当の大学のようなコミュニティにすること。
この想いが一人でも多くの方に届き、この活動が皆さんの指導の役に立てるのであれば、これほど嬉しいことはありません。
これからも、僕自身の学びと挑戦を、皆さんと共有していきたいと思います。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!