こんにちは、講師のカズです。
先日、プレミアム会員の方から、非常に興味深いご質問をいただきました。
指導現場のリアルな悩みであり、多くのコーチが共感できる内容かと思います。
【読者の方からのご質問(要約)】
4年生の少年団(20名)でコーチをしています。
珍しくGK希望者が5人おり、うち3人は戦力として計算できますが、残りの2人はまだミスが多く、失点後に自信をなくしてしまうことがあります。練習試合では均等に出場機会を与えていますが、失点後のチームの雰囲気も気になり、チーム全体のバランスと、選手の成長機会をどう両立させれば良いか悩んでいます。カズさんなら、どのように運用されますか?
ご質問ありがとうございます。
これは「GKを誰もやりたがらない問題」と同じくらい、指導者にとっては難しいテーマですよね。
しかし、選手が「やりたい」と手を挙げてくれているのは、とても素晴らしいことだと思います。
この記事では、僕自身のGKに対する基本的な考え方と、この状況をどう乗り越えていくか、具体的なチーム運用のヒントを解説します。
この記事を読めば、選手のモチベーションを保ちながら、チーム全体をうまくマネジメントする方法が見えてくると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 僕の基本的な考え方:GKは「本人がやりたいか」が全て

まず、僕がゴールキーパーというポジションをどう捉えているか、その前提からお話しします。
① 特殊なポジションだからこそ、内発的動機が重要
ご存知の通り、GKはフィールドプレイヤーとは全く異なる特殊なポジションです。
精神的な負担も大きく、たった一つのミスが失点に直結します。
だからこそ、僕は何よりも「本人がやりたいと思っているか」という内発的な動機を尊重します。
コーチから「キーパーやってみないか?」と適性を見出して声をかけることはあっても、最終的に本人が「やりたい」と言わなければ、無理にやらせることはありません。

② 人数やレベルで僕の考えはブレない
今回のケースのように、希望者が5人いたとしても、僕のこの基本スタンスは変わりません。
「希望者が多いから、誰かは諦めてくれ」とは言わない。
むしろ、「5人もやりたい子がいるなんて、すごいな!」とポジティブに捉えます。
指導者の都合で考えをブレさせてしまうと、子どもたちからの信頼を失うことにもなりかねません。
まずは、その気持ちをしっかりと受け止めてあげることが大切だと思います。
では、実際のこのようなケースの場合、僕ならどのようにマネジメントするか、具体的に解説します。