Q&A『自分のミスを認めず、味方のせいにする選手の対応方法』

こんにちは、講師のカズです。

この記事は、読者の皆様から寄せられた質問にお答えするQ&Aコーナーです。
今回は『自分のミスを認めず、味方のせいにする選手の対応方法』について解説します。

◾️ 読者さんからの質問(要約)
高学年のフォワードの選手が、ミスを指摘すると「今のは〇〇だから…」と言い返し、自分のミスを認めようとしません。プレースタイルもフィジカルとドリブル頼みで、周囲を見ずに判断ミスが多いです。さらに、Bチームの子や気の弱い子に強く当たり、チームの雰囲気を悪くすることもあります。
練習後に「他人の意見を聞くこと」「人のせいにしないこと」を伝えましたが、不貞腐れて「はい」と返すだけでした。こうした場合、どのように対応すればよいでしょうか?

ご質問ありがとうございます!

✔ 指導者の言葉を素直に受け入れない
✔ 自分のプレーを振り返らず、言い訳をする
✔ 味方に強く当たり、チームの雰囲気を悪くする

指導者として、このような選手にどう対応すればよいのでしょうか?

この記事では

✅ ミスを認めず、味方のせいにする選手の心理
✅ 指導者が取るべき具体的な対応策
✅ チーム全体の環境を改善するためのマネジメント方法

について詳しく解説していきます。

同じような問題や悩みを抱えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!

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1. ミスを認めず、味方のせいにする選手の心理

このような選手は、主に以下のような心理状態にあるかと思います。

① プライドが高く、指摘されることを嫌がる

「自分はできる」と思っている選手ほど、ミスを認めることが「自分の価値を下げる」と感じ、言い訳をしやすい傾向があります。また、普段からスポーツを通じての教育的な視点が抜けているとよく起きる現象かなと思います。

② ミスを認める習慣がない

幼い頃からミスを振り返る習慣がないと、間違いを認めずに他人のせいにするクセがついてしまうことがあります。
ミスを振り返る習慣はないにしても、人のせいするといった道徳的な部分は早い段階で指導しておくほうがマネジメントの面でも指導がやりやすくなります。

③ チーム内の立場を守ろうとする

特にフィジカルが強く、活躍できる選手は、チーム内での影響力があるため、「自分が間違っていた」と認めたくない気持ちが強くなります。
この辺はヒエラルキーの強弱にもよりますし、日頃のチームづくりをどのように行っているかが関わってきます。

これらの状態が強くなってくると罰記事で解説している『チーム崩壊』にもつながってきます。

2. 指導者が取るべき具体的な対応策

① 信頼関係を築く

指導者との関係が薄いと、選手は指摘を素直に受け入れにくくなるため、日頃からのコミュニケーションが重要です。

✔ プレーの良い部分も認めることで、選手が受け入れやすい環境を作る
✔ 普段から対話を大切にし、信頼関係を築く

指導者の方の立場(メインコーチかアシスタントか)やキャラクターにもよります。
一概にどうすれば信頼関係ができるかといった画一的な方法は正直難しいです。

この辺に問題を抱えている方は色々と試行錯誤したなかで感覚を掴むしかありません。

②「チームのルール」として指導する

個人の問題として指摘すると反発しやすいので、「チームとしてのルール」として伝えると受け入れやすくなるかもしれません。

「ネガティブな言葉を吐かない」
「他人のせいにせず、まずは自分のプレーを振り返る」
「人の文句は言わない」

僕の場合は、規律も含めていくつかのルールは設定しています。

③ 失ったら「すぐに奪い返しに行く」ルールを徹底

✔ ボールを失ったら誰よりも速く奪い返しに行かせる
✔ 奪い返さなかったらプレーを止めてでも指摘する
✔ 少し厳しい表現ですが…(あくまでも例です)「取り返しに行かない選手は試合に出さない」などのルールを設定

ルール設定は適切な方法だと思いますが、ポイントがあります。
それは「ルールを破ったときに指摘するケースと、指摘されないケースがある」といった状態にしないこと。

同じ現象に対して、あるときは指摘され、あるときは指摘されないなど、一貫性がなくなると不信感につながります。

④ ミスを振り返る習慣をつける

「どうすれば良かった?」と問いかけ、選手自身に考えさせる
「ミスは成長のチャンス」と伝え、ポジティブな雰囲気を作る
試合後に「今日の一番の学びは?」と振り返る時間を作る

できれば『ミスを反省する』というネガティブなものではなく、チャレンジに対するフィードバックのような形の方が良いかと思います。

3. チーム全体の環境を改善するマネジメント方法

下記はあくまでも例です。
※分かりやすく表現するために少し強めに表現しています。

✔ 「チームに貢献できる選手が試合に出る」ことを明確に伝える
✔ 「人のせいにする選手は試合に出さない」など、ルールを徹底する
✔ 道徳的なルールを破った際には、試合に出さない選択肢も視野に入れる

チームの成長というよりも、選手一人一人に目を向けた指導が大切です。
ジュニア年代では大人と違って十分改善できるので、根気強く向き合うことが大切ですね。

ただし、指導者のスタンスを明確にし、ブレないようにしなければいけません。

4.まとめ

・選手との信頼関係を築く
・「チームのルール」として指導する
・ボールを失ったら必ず奪い返しに行くなど
・ミスを責めず、適切な振り返りをさせる
・ミスの指摘よりもポジティブなフィードバック

今回の記事が、同じ悩みを持つ指導者の皆さんの参考になれば幸いです!

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