Junior Soccer College Written by ジュニアサッカー大学

サッカー上達のコツ【キーファクター】その言葉で選手は上手くなる

コーチング

こんにちは。講師のカズです。

サッカーってどうやったら上手くなるんだろう?」と考えているサッカーコーチはたくさんいると思いますが、当然練習や試合を繰り返すことで上手くなります。

ただ、どちらにしても選手がプレーを上手くこなすためのコツを早くつかむことが大事なポイントで、そのコツをつかませるのがサッカーコーチの仕事です。

僕がバルセロナにコーチ留学した時、日本との大きな違いの1つとしてキーファクターがかなり分かりやすく言語化されているなと感じました。

今回はサッカーコーチとして絶対に知っておかなければいけない選手を上達させるコツ、専門的にいうところのキーファクターについて解説します。

この記事はこんな方が対象です。

  • サッカーを上達させるコツってなんだろう
  • 選手にいろんなアドバイスをするけど伝わってる感じがしない
  • JFAのライセンスにもキーファクターって出てきたけど何が違うの?

今回はこういった疑問に答えます。

キーファクターの本当の意味を理解すれば、選手へ投げかける言葉が変わり、選手は飛躍的にレベルアップします。

動画で解説

1.キーファクターとは選手が上手くプレーするためのコツ

最初に結論です。

キーファクターとは、選手がプレーを上手くプレーするためのコツ、または上達するためのコツ

例えばインステップキックが苦手な選手がいるとします。
その選手にどんなアドバイスをしますか?

「ちゃんと蹴ろう」
「失敗しても良いので思い切って蹴ろう」

このような言葉だと選手は、上手く蹴るためのコツがよくわからないとなります。
声をかけていますが、選手からしたらどうしたらいいかわからないですよね。

そうではなく正確にけれるコツを教えること、つまりそのコツがキーファクターです。

例えば以下のようなものがインステップキックのキーファクターになります。

  • 蹴る時は足首を伸ばして、蹴った後も足首を伸ばしたままにする
  • 立ち足はボールの横あたりにおいて膝を軽く曲げる
  • 蹴り足と反対の腕を上に上げて反動を使う

こういった言葉は具体的で曖昧さがほとんどないので選手にも伝わります。

では質問です。
インステップキックの具体的なキーファクターを1分以内に10個挙げてください。

どうでしょう。
すぐに出たでしょうか?

すぐに10個言える人は問題ありません。
実際に何個あるかわかりませんが10個くらいはあるでしょうか。

つまりキーファクターとはカンタンでわかりやすくポイントをつく言葉となり、コーチは練習や試合で起こる問題(ミス)に対してどうやったら上手くできるかというコツを言葉で用意しておく必要があります。

2.戦術面でもキーファクターが大事

先ほどのインステップなどのテクニック系アクションはキーファクターをイメージしやすいと思います。

では、戦術面におけるキーファクターはどうでしょうか?

例えばスペースを作る動きと使う動き。

この動きをしてほしい時に、選手にカンタンにわかりやすく伝える言葉、それがキーファクターです。

試合の状況や練習メニュー、選手のレベルにもよりますがいくつか例を挙げてみます。

(※ジュニア年代をイメージ)

スペースを作る側の選手のキーファクター

  • 味方が自分の方にドリブルしてきたらポジションを別の場所へ移動させる
  • パスを受ける時に半身になって敵を見て、マークされていたら別の場所へ移動する
  • パスコースに入ってもパスが別の選手へ出たら、そこに止まらずに次にパスを受けれるスペースを見つけて移動する

こんな感じでしょうか。

「スペースを作れ!」と言われると「いつ?どのような状況で?どこに?」がよくわかりません。

それを状況をカンタンに理解してわかりやすく伝えるのがポイントです。

スペースを使う側の選手のキーファクター

  • ボールホルダーを見た時に自分よりもボールに近い選手の動きを見る
  • その選手が動いてスペースが空いたらそこに移動してパスを受ける
  • 味方が動いた時に敵のマークがついて行ったらスペースが空くから、ボールを受ける前に味方と敵を見る

こんな感じで、わかりやすい状況やタイミングを選手が理解できる言葉でアドバイスします。

もちろん、年齢が上がれば「スペースを作れ」だけで理解できるようになりますが、選手がコーチのイメージを共有できていない場合は簡単な言葉で具体的にアドバイスすると理解が早くなります。

そうすると選手のサッカーの上達速度は上がります。

練習における具体的なキーファクターの参考になる記事を貼っておきます。
>>練習メニュー【5対5+2】スペースの活用・マークを外す動きを学ぶ

こんな感じで、複雑な戦術的な動きも分かりやすい言葉と理屈で整理する必要があります。

3.曖昧な言葉はNG

テクニック系のキーファクターはそんなに難しくはなく、ポイントを見つけやすいですが、ポゼションや5対5など練習が複雑になると現象をとらえるのが難しいだけでなく、コーチ自身も具体的なアドバイスがしにくくなります。

いくつか良くない例を挙げてみます。

  • パスの質を上げる
  • サポートのタイミング
  • サポートの質
  • ファーストタッチを大事に
  • 良い準備

こうなると良くわかりません。
というか上手くなるコツがつかめません。

「サポートのタイミング」はいつでどうなったらどこにサポートするかがわかりませんし、「パスの質を上げる」も曖昧です。

「サイドチェンジする時には速いボールを蹴る」なら分かります。

※ただし「パスの質」と言った時に、それが何を意味しているかを選手がすでに理解できている状態なら問題ありません。
過去のトレーニングの積み重ねにおいてコーチがパスの質と言った時には具体的にどのようなことを言っているかを理解できている状態です。

4.重要:選手がコーチの声に反応しているか

今回はキーファクターについての解説ですが、他の場面でも選手にアドバイスをする時、選手がコーチの言葉に反応しているかということはとても大事です。

矛盾するようですが「サポートの質を上げよう」と言った時に、選手のパフォーマンスが良くなれば問題ありません。

反対に良くならなければそのコトバに響いていないので言葉を変える必要があります。

つまり、上手くなるためのコツを選手がつかめていない状況です。

また、テクニックや戦術でもキーファクターを考えるとたくさんありますが、一度のたくさんの情報を与えてはいけません。混乱するだけです。

例えば先のインステップキックに関しても問題点がたくさんあったとします。

同時に全部を伝えると、選手が意識しないといけないポイントが多すぎて余計に難しくなります。

そのため、選手が問題を抱えているまず一番大きなポイントを押さえ、そこをクリアしたら次に進む方が段階を踏めます。

一度に全てを改善しようとせずに、そのプレーの中で一番大事なキーファクターをまずは選手に伝えましょう。

5.まとめ

最後にキーファクターの要点を整理しておきます。

  • キーファクターとは上手くプレーするためのコツ
  • 曖昧な言葉を使わず、具体的にする
  • 選手に分かりやすい表現を使う
  • キーファクターと同様に言葉が選手に響いているかが重要

今回はサッカー指導におけるキーファクターについて解説しました。

よくある「パスの質」「動き出しのタイミング」など曖昧な表現にせず、もう一歩踏み込むことで選手が理解しやすい表現に変わります。

パスの質を上げるためにどうするのか?
動き出しのタイミングをどうするのか?

ここを細かくイメージすることで選手へ明確な基準を提示することができますね。

曖昧さをなくし、簡単な表現にし、一度に多くを伝えない。

特に年齢が低い選手にはワードのチョイスにも気をつけましょう。