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4vs1ロンド【攻守の切替を促す】少年サッカー練習メニュー

こんにちは、講師のカズです。 ジュニア年代のサッカー指導では、ボールを失った直後、ボールを奪った直後の「切替」の速さが、試合の勝敗を左右する重要な要素になります。

しかし、以下のような悩みを持つ指導者の方も多いのではないでしょうか。

・子どもたちがなかなかボールを奪われた後の守備への切り替えが遅い
・ボールを奪っても、すぐにまた奪い返されてしまう
・練習で「切り替えを早く!」と言っても、なかなか改善されない

僕自身、過去には「どうすれば選手たちの切り替えの意識を高められるだろうか…」と試行錯誤することがありました。頭では理解していても、プレー中にとっさに反応するのは難しいものです。

この記事では、攻守の切り替えの意識とスピードを高めるのに効果的な「4vs1ロンド(切替付)」という練習メニューについて、そのやり方から指導のポイントまで詳しく解説します。

この記事を読めば、子どもたちの切り替えの意識が向上し、試合で主導権を握るためのヒントが得られると思いますので、最後までご覧ください。

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動画で解説

Content

1. 練習の進め方とオーガナイズ

この練習は、ボールを保持する攻撃側4人とボールを奪う守備側1人で行うロンドに、「攻守の切替」の要素を明確にルール化したものです。

ボールの奪い合いだけでなく、その前後のプレーの連続性を意識させることが大きな特徴です。

① 概要

【コートサイズ・人数・時間】
◾️対象:U8
(Min_Age: 7)(Max_Age: 12)
◾️人数: 1グループ5人(攻撃4人、守備1人)
◾️コート: 5m × 5m 程度(選手のレベルや狙いに応じて調整)
◾️時間: 10分 (選手の集中力を見て調整)
◾️難易度:★★☆☆☆

【基本的なルールと進め方】
①攻撃側4人は四角形を作るように配置してボールを保持する。
②守備側の選手がボールを奪ったら、すぐに他の攻撃側の選手へパスを出し、自身が攻撃側に変わります。
③ボールを奪われた攻撃側の選手(またはミスをした選手)が、すぐに切り替えて守備役になります。

② メモ:コーチングのヒント

攻守の切り替えがルールに組み込まれているため、守備役の選手はビブスなどを使用しない方が、よりスムーズに役割交代が行えます。

パスミスでボールが外に出たり、誰がボールを奪われたかが曖昧になったりするケースを想定し、予備のボールを準備しておき、コーチが素早く配球することで練習のテンポを保つことが大切です。

③ 備考:なぜ「切替」が重要なのか?

現代サッカーにおいて、攻守の切り替えの速さは重要な要素です。

ボールを失った瞬間に守備に切り替えることで相手のカウンターを防ぎ、逆にボールを奪った瞬間に攻撃に転じることで決定的なチャンスを生み出せます。

この練習では、その「瞬間」の判断と行動を繰り返し経験することで、選手たちの体に染み込ませることを目指します。

2. 「4vs1ロンド(切替付)」練習の狙いと目的

このトレーニングの主な狙いは以下の通りです。

攻守・守攻の切替のスピードアップ: 
ボールを失った選手、奪った選手が即座に次のプレーに移る意識と習慣を植え付けます。

基本的なテクニックの向上:
プレッシャーの中で正確なパス&コントロール、ボール奪取の技術を磨きます。

③連続してプレーする習慣:
プレーが途切れにくいため、集中力を維持し、連続してプレーに関わる体力を養います。

特に低学年の選手にとっては、ロンド形式の練習の導入としても適していますし、技術レベルが上がってくれば、よりプレッシャーの速い中でのプレー精度向上を目指せます。

3. 指導のポイントとキーファクター

この練習の効果を最大限に引き出すためには、選手たちに意識してほしいポイント(キーファクター)を明確に伝えることが重要です。

① 攻撃側(ボール保持者)のキーファクター

①正確なパスとコントロール: 
狭いエリアでのプレーになるため、基本的な技術の精度が求められます。

②良いサポートのポジショニング: 
パスコースを常に作り、ボール保持者を助ける動きを意識します。

③「取られるかも」という予測: 
パスミスや相手のプレッシャーを予測し、ボールを失った場合に備えて守備への切り替えを頭の片隅に置いておくことが大切です。

④ボールを失ったら即座に守備へ: 
最も重要なポイントです。言い訳をしたり、下を向いたりするのではなく、瞬時に守備の意識に切り替えることを徹底させます。

② 守備側(ボール奪取者)のキーファクター

積極的なプレッシャー:
ボールを奪うためには、パスコースを限定したり、相手にプレッシャーをかけ続けることが必要です。

奪ったらすぐに攻撃へ:
ボールを奪った後、すぐに味方にパスを繋ぎ、攻撃の起点となることを意識します。できるだけ遠いサイドの選手にパスを出すことで、守備側がプレスをかけるまでの時間を作ることができます。

パスコースがない場合の判断:
奪った瞬間にすぐにパスコースがない場合は、無理にパスを出さずに一度ドリブルで運び、安全な状態でパスを出す判断も必要です。

③ 指導のポイント

どんな練習にも、最初から上手くいくことばかりではありません。
指導現場で起こりやすい失敗例と、その改善のためのヒントをいくつか紹介します。

① 「切替」を忘れる選手への促し方
特に練習の初期段階では、ボールを奪われた選手が守備に切り替わるのを忘れたり、奪った選手が攻撃に移るのをためらったりすることがよくあります。

これは根気強くコーチングで促していくしかありません。「今、どうするんだっけ?」と問いかけたり、成功したプレーを褒めてあげることで、少しずつ意識が変わっていきます。
要は『習慣化』の問題です。

② パスミスで練習が途切れる場合の対処法
パスミスでボールがコートの外に出てしまうと、「切替」の局面が発生しにくくなることがあります。

このような場合は、コーチが予備のボールをすぐに守備役に指名した選手(例えば、パスミスをした選手)に配球することで、練習のテンポを落とさずに継続できます。

誰が守備役になるのかを瞬時に判断し、指示を出すこともコーチの重要な役割です。

③ 難易度調整のアイデア
選手のレベルに応じて、難易度を調整することも大切です。

大切なのは、選手たちが「少し難しいけど、頑張ればできる」と感じられるような適切な負荷を設定することです。

まとめ

この記事では、攻守の切り替えのスピードと意識を高める「4vs1ロンド(切替付)」という練習メニューについて解説しました。

・攻守の切替は、失った選手・奪った選手が即座に次のプレーに移る意識が重要。
・攻撃側は正確な技術と予測、守備側は積極的なプレスと奪った後の判断を意識する。
・コーチは、切替のコーチング、テンポの良い配球、適切な難易度調整を心がける。

この練習は、シンプルなルールながら、サッカーに必要な多くの要素が詰まっています。

ぜひ、皆さんの指導現場でも試してみてください!
子どもたちの「切り替えの速さ」に変化が見られるはずです。

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