こんにちは、講師のカズです。
この記事では可変式のフォーメーションについて解説します。
・可変式のフォーメーションって何?
・攻撃と守備でフォーメーションを変えたい
・メリットとデメリットを知りたい
こういった方の疑問に対して、実際に僕が行った例をもとに解説します。
攻守においていろいろとメリットのある可変式フォーメーションですが、大事なポイントを押さえておかないと機能しなくなります。
メリット・デメリット、そして選手の特徴を考慮しながら指導現場で試してみてください。
1.可変式フォメーションとは
①可変式とは攻守においてフォーメーションが変わること
タイトルにあるとおり、可変式フォーメーションとは攻撃時と守備時において、フォーメーションを変えることです。
例えば攻撃の時は2-3-2で守備になったら3-3-1など。
これは流れの中で自然とそうなっているものではなく、意図的に行います。
つまり攻撃と守備でスタートポジションが変わるというものです。
②それぞれの良い部分を活かしたいフォーメーション
別記事で解説していますが、完璧なフォーメーションなどというものはありません。
どんなフォーメーションでも特徴が違うので、必ずメリットとデメリットがあります。
フォーメーションそれ自体に優劣がないとイメージしてもらえれば大丈夫です。
③メリットのみを活かしたい
つまり可変式フォーメーションとは、攻撃時では自分たちが行いたい、もしくはプレーしやすいフォーメーションを採用し、そのままのフォーメーションでは守備がやりにくいから守備時にはフォーメーションを変えるというものです。
攻撃と守備の発想が反対になっても同じです。
2.可変式のメリット・デメリット
①可変式のメリット
可変式のメリットとしては、それぞれのフォーメーションが持つ特徴を活かして攻撃と守備のメリットの部分のみを採用することができるということです。
つまりそのフォーメーションが構造上持っている利点を攻守において最大限に活かせるところ。
②可変式のデメリット
反対にデメリットは何かというと「トランジション(攻守・守攻への切替)」の時に、若干難しさがある点です。
ゴールキックやGKがボールをキャッチした時などは、いったんプレーが途切れる時間があるので、フォーメーションを変える時間ができますが、流れの中で攻守が入れ替わる時に調整が必要になってきます。
プレーの流れによってはポジションを変えずにプレーを続けた方が良い場面もあるので、その辺りの境界線が難しく感じるかもしれません。
③選手の特徴を必ず考慮
また、コーチがやりたいことを選手たちの特徴を無視して行うとあまり機能しません。
ここは意外と間違いやすいですが、ポジションの動かし方によっては、選手の特徴がマッチしない場合もあるので注意が必要ですね。
3.実際に行った可変式フォーメーション
次に僕が実際に行った可変式フォーメーションの例を紹介します。
いくつか過去に試しているし、現在もいろいろと取り組んでいますが、ここでは代表的な例だけにしておきます。
どちらも守備の時はブロックが安定する3-3-1を採用し、攻撃では当時の選手たち特徴を考慮しています。
ポジション名はどの選手がどのポジションに動いたかが分かるように、守備時の表記のままにしています。
①攻撃:2-4-1守備:3-3-1の例
これは別記事でも解説していますが、攻撃時に2-4-1を採用した例です。
どんな個性を持った選手をなぜそこに配置したのか興味がある方は、下記の記事を参考にしてください。
②攻撃:2-4-1-1(GK含む)守備:3-3-1の例
これはゴールキーパーを含めて2-4-1-1にした例です。
この時はサイドバックの選手の攻撃時と守備時の特徴を考慮してSBが中央に入る形を採用しました。
こんな感じで、選手たちの個性や特徴、そしてコーチが目指しているスタイルを考慮しながら可変式フォーメーションを採用することをお勧めします。
4.まとめ
■可変式フォーメーションとは、攻守においてフォーメーションが変わること
■メリット
・攻守において構造上持つ利点やメリット最大限に活かすことができる
■デメリット
・攻守・守攻への切替時に問題が生じる可能性がある
■ポイント
・選手の特徴を十分に理解する
『なんかこのフォーメーションしっくりこないなあ』と感じたら、可変式フォーメーションも試してみてください!