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組織的プレスでボール奪取【8対4】少年サッカー守備の練習メニュー

組織的プレスでボール奪取【8対4】少年サッカー守備の練習メニュー


こんにちは。講師のカズです。

本記事は練習メニューの紹介で、チームとしてのプレッシングの基礎を学ぶためのトレーニングです。

対象としては小学5、6年生。

✔︎小学生年代で組織的な守備を学ばせたい

✔︎チームとしての守備練習の方法を知りたい

✔︎指導する上で戦術の細かな部分を知りたい


今回はこういう方向けの内容です。

ちなみにこの練習メニューは別記事の【プレッシングの基本を学ぶ】『5対3のポゼッショントレーニング』の発展系です。

複雑性が増し難易度が上がりますが、基本的なポイントは同じになります。

ぼく自身が実際に小学5年生で取り組んでいる練習メニューです。

チームとしての組織的なプレスを学ばせたい方はぜひ試してみて下さい。

動画で見たい方はこちら

練習メニューのオーガナイズ

【説明】

図のように選手を配置します。
実際には8対4という形ですがローテーションを考えて4対4+4フリーマンという構成をとっています。

攻撃側は左側の黄色の選手から中盤の青チームを経由して右側の黄色チームへ。
右側へボールが渡ったら再び左側への前進を目指します。
図でいえばフリーマンからフリーマンへの前進が目的です。

フリーマンどうしのパス、ロングパスもOKですが最初はグランダーのみ。
発展形として浮いたボールもOKにすることもできます。
その辺は守備の難易度を調整してください。

守備側はボールを奪ったらOK。奪ったら反対方向の選手へパスを出して再び守備を行います。

奪われたチームが守備役になるというトランジションを含んだ練習にすることもできますが、とりあえずここでは守備のプレッシングをフォーカスしたいので、攻守の交代はなしです。

【時間】

20〜25分あたりで設定。
3チームでローテーションするので5〜7,8分で守備役を交代するか、2回転させるかは自由に設定して下さい。

練習メニューのテーマ


練習メニューのテーマは下記の通り。

■目的:
相手のビルドアップの始まりに対する守備
(もしくは前進とボール保持に対する守備)

■ツール:
【戦術アクション】
 プレッシング、スライド、カバーリング、マーク(ゾーン)、予測
【テクニックアクション】
 インターセプト


目的とツールといったテーマ設定がよくわからないという方は、【練習テーマの設定方法】少年サッカー・レベル別に解説をご覧下さい。

この練習メニューで押さえておくポイント

実際にトレーニングした時によく起こるミスとキーファクターについて解説します。

よくあるミス

①誰がファーストディフェンスに行っていいのか迷ってしまう。
(迷っている間にボールホルダーに時間を与えてしまう)

敵に時間を与え過ぎてしまいパスの精度が上がるのと、混乱しているとインテンシティが下がりますね。

他にも下記のようなミスが発生します。

②サイドの選手が飛び出してしまう
(サイドを簡単に突破される)
③マンツーマンをとってしまいカバーリングができない
(ドリブル突破に対応できない)
④逆サイドの選手のスライドが遅れる
⑤サイドの選手がサイドを警戒し過ぎてギャップへ縦パスを入れられる


以上、よく起こる問題をピックアップしてみました。

キーファクター

よくあるミスに対してプレーを成功させるコツがキーファクターになります。

キーファクターの設定に重要なことは分かりやすい理屈とジャッジできる基準の設定です。

ここでは以下のように設定します。

ざっくりまとめると以下の通りです。

①フリーマンがボールを持っている時にはサイドの選手がプレスに行かず、中央の選手がプレスをかける。

②中央の選手が前へ出たら後方の選手は距離を縮める(ギャップを閉じる)

③サイドへボールが出たらプレスをかける、と同時に隣の選手はカーバーリングとパスカットを狙う。

④常に隣の選手とのユニットで考える
(隣の選手のカバーリング+横方向へのパスカット)

⑤ボールから遠いサイドの選手は深いカバーリングポジションを取らずラインを揃える

これ以外にもキーファクターがあると思いますが、とりあえずこれくらいでいいと思います。

ここではどのようにプレーするかをキーファクターに挙げていますが、実際の指導ではフリーズしながら分かりやすい理屈をもって理解させましょう。

この練習メニューの実践的な取り組み


実際の指導現場での経験をお話しします。

習得までの期間(予想)


基本的なチャレンジ&カバーなどの概念がある程度あれば、6回くらいのトレーニングで細かなミスはありますが全体的なデザインが整うと思います。

1週間に3回練習があるとして約2週間。1回のトレーニングで20〜25分程度行えば、だいたいそれくらいの期間で形ができてきます。

あとは練習試合を通じて指導しながら、忘れかけた頃に再び練習してディテールを思い出させるような感じで落とし込んでいます。

→6回の練習で全体像をつかませる
→ 試合・実践の中で全体を整える
→ 忘れたりディテールに問題が生じたら再び練習


細かなミスは起きますが、まずは全体の形を整え、その後対戦相手のレベルに応じて調整して行くようなイメージです。

あくまで選手やチームのレベルによるので、ご了承ください。

まだ難しいなと感じたら難易度を下げましょう


この練習をやってみて、全然できないなとか、まだ難しいなと感じたらもう少し難易度を下げたトレーニングが必要です。

以下の練習メニューを試してみて下さい。

それでも難しい場合は下記のもっと基本的なベースを作りましょう。

まとめ:基本的な概念がないと試合で機能しない

今回は組織的なプレスの練習メニューについて解説しました。

他のことでもそうですが、プレスに関しては試合だけで学ばせようとすると上手くいきません。
試合中に誰がどこに行って他の選手が何をするとコーチングしても上手くいきませんよね。

なので練習である程度普遍的な形を選手に理解させ、感覚的にも染み込ませる必要があります。

当然サッカーの理屈もセットで指導することがポイントです。

また、この練習メニューは人数を減らしたり他のルール設定などでも発展させることができますので、ぜひ指導現場で試してみてください!

動画で解説

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