サッカー練習メニュー【フィハール・3選】2対1の前進:低学年向け

こんにちは、講師のカズです。

ジュニア年代では、パスを出すタイミングや相手を引きつけることができずに、数的優位を上手く作れないという現象がよくいおきます。

これは、相手を引きつけるという戦術的な意味を持つスペイン語のFijar(フィハール)を理解していないことが原因です。

この記事では、相手を引きつけて味方をフリーにするフィハールの基礎的な練習メニューを紹介します。

この練習メニューでは上手く数的優位を作る感覚が改善できると思うので、ぜひ参考にしてみて下さい。

動画で解説

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1.練習メニューの概要

●改善できること
・味方をフリーにするドリブル
・数的優位を有効的に使う

●対象年齢:小学2、3年生以上

●人数:8〜10人

●難易度:低い

2.オーガナイズ

【タイトル】
・2対1の前進

【コートサイズ】
・12m×20m程度
(※現象が発生する割合で調整してください)

【進め方】

  • 最初は2対1でスタート
  • 攻撃は相手を引きつけてパスを出すか、パスコースを切られたらドリブルで運ぶ
  • 前方で待っている選手へパスを出したらその選手が守備役になる
  • パスを出さなかった方の選手はコートから出て列の後ろへ
  • 守備役がボールを奪ったらどちらかの待っている選手へパス
  • その場合は攻撃側の近い方の選手が守備役になる
  • ※オフサイドラインを設定しても良いです

【ノルマ】
・特になし。

【時間】
・10〜15min

以上が練習メニューのオーガナイズです。

3.練習メニューのテーマ

以下の3つの項目が練習メニューのテーマです。

【目的】
 ビルドアップの始まりから前進
 前進からフィニッシュ

【ツール】
・戦術コンセプト
 フィハールサポート
・テクニックアクション
 運ぶドリブル、パス

【プレー原則】
 設定なし

※練習メニューのテーマ作成について詳しく知りたい方は【練習テーマの設定方法】少年サッカー・レベル別に解説をご覧ください。

4.キーファクター

では具体的なキーファクターを1つずつ見ていきましょう。

・ボールホルダーはDFに向かってドリブルする
・サポートの選手がいる方向へドリブルしない
・パスがDFの足に当たらないように引きつけ過ぎない
・パスコースを切られたら身体の向きをサポートの選手がいる方へ向けて、DFにパスを意識させながら運ぶドリブルで剥がす
・サポートする選手はボールホルダーに近づかない

こんな感じになります。

5.練習メニューの特徴

簡単なメニューなので低学年から練習できます。

最初から数的優位な状況ですが何を考えてドリブルするのかパスコースを切られた時の対応など簡単な判断が伴う上、反復性が高いのでドリルのようにトレーニングできますね。

また、往復を繰り返さずにゴールを設置してビルドアップ、もしくはフィニッシュのイメージでもトレーニング可能です。

オーガナイズを変更してもキーファクターの基本は変わりません。

下記にバリエーションを紹介しておきます。

6.メニューのバリエーション

先の練習と同じような構造、キーファクターでシチュエーションを変更した練習メニューを2つ追記しておきます。

①前進からフィニッシュ

同じトレーニングの構造で、ゴールをつけてシュートまで持ち込みます。

基本的なキーファクターは変わらず、状況に応じて追加して下さい。

②ビルドアップ(数的優位)

ゴール前からスタートさせて、ディフェンスラインで数的優位からビルドアップという設定でも可能です。

これも基本的なキーファクターは変わらず、必要に応じて追加して下さい。

以上、低学年向けの2対1の練習メニューの紹介でした。

低学年からできるトレーニングなので、ぜひ試してみて下さい!

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