ジュニアサッカー大学

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ジュニアサッカー・目的から考える練習のウォーミングアップ

ジュニアサッカー・目的から考える練習のウォーミングアップ

ジュニア年代の指導を始めたばかりだと、1日のトレーニングの中で「ウォーミングアップってどうすればいいのだろう?」と悩むことがありますよね。

もしくは長年続けると「他に良い方法はないか?」と考えるようになります。

いろんなサッカーの本を読んでもそれぞれバラバラで、自分が現役時代に経験したものと違ったり。

✅サッカーの本によってやり方がいろいろあるので迷う

✅ウォーミングアップって何を基準に考えたらいい?

✅毎回練習でやり方を変える?

今回はこういった疑問に答えるかたちで「練習日のウォーミングアップ・グループの目的から見る方法」について解説します。

✔︎目次

①ジュニア年代の正しいウォーミングアップの方法はない

②ウォーミングアップの目的はコーチの狙いによる

③実際の目的別の例

④まとめ

⑤動画で解説

①ジュニア年代の正しいウォーミングアップの方法はない

最初に結論から言うとウォーミングアップの方法や形式はいろんなものがありますが「これが正解ですという正しいウォーミングアップの方法」というものはありません。

※ウォーミングアップの種類については別記事『「ジュニアサッカー」年代別・練習のウォーミングアップの方法と時』で解説しています。

ただ重要なポイントは『コーチの目的を明確にすることでどの方法を使うか』ということです。

ジュニアサッカーコーチの方々が、いろんな書籍やメディアを通じて調べていくと「ウォーミングアップにはいろんな方法がある」ことを知りますよね。

例えば、

・動的ストレッチ(ブラジル体操系)

・楽しい鬼ごっこ / ボール遊び系(コーディネーション系)

・パス&コントロールなどのテクニック練習と同時に行う

・少し専門的ですが「認知トレーニング」を含んだもの

・アイスブレイクなど

このように実に様々な方法があります。

これらの全ては「正しいウォーミングアップ」であって、それに優劣はありません。

✔︎ウォーミングアップの目的

1.身体を温める

2.心理的にも準備する

3.ケガの予防

4.パフォーマンスを最大化すること

これらの最低限の要素をクリアすればウォーミングアップとして成立します。

なので「この方法が一番正しい」というものはありません。

ただし、ウォーミングアップを意味あるものにするには「どんな目的でその方法を選んでいるか」という視点が重要なポイントになります。

②ウォーミングアップの目的はコーチの狙いによる

最低限の要素を満たせばとりあえず成立するウォーミングアップですが、実際はコーチが何を目的としているかが大事なポイントです。

✔︎目的例

1.ルーティン化して毎回同じようにスイッチが入る習慣をつけたい

2.その後の練習テーマとつなげたい

3.楽しい雰囲気を作りリラックスさせたい

4.身体をほぐすだけでなく、何らかのスキルを獲得させたい

チームの状態やコーチの狙いによって様々な目的の中から、選手・チーム、その他の事情を考慮する必要があります。

上記内容は例なので、自分のチームに合った目的を設定しましょう。

✔︎考慮すべき点

・グループのレベルや年齢

・選手のサッカーに対するモチベーション

・チームの方向性

・選手のメンタル状態を考慮

・大会日程から考える

どのようなウォーミンングアップの形式でも『コーチに狙い』があって「そのためにこの方法を選んでいる」というロジックが成立すれば問題ありません。

子どものサッカーに対するモチベーションの段階は別記事にまとめていますので合わせてご覧ください。

③実際の目的別の例

私が過去に、もしくは現在行っている実例をもとに指導現場で参考になる実例を解説します。

1.「ルーティン化して毎回同じようにスイッチが入る習慣をつけたい」

私の場合はジュニアの高学年になると、練習ではウォーミングアップが終わったら100%集中して練習内容に取り組む姿勢を求めます。

そのため余計なことを考えずに毎回同じルーティンを繰り返すことで習慣化するために2列に並んでの動的ストレッチやステップワークを行います。

これは試合でも同じことをするので「練習も試合も同じ緊張感を持つ」というメッセージも含まれています。

この次にパス&コントロールや、カンタンなボールを扱う練習まででウォーミングアップとして位置付けています。

■留意点

・飽きることがあるので選手の状態を見て変える必要もある

・ルーティン化すると選手たちだけでできるので自主性が高まる

2.その後の練習テーマとつなげたい

1日の練習テーマを設定し、そのテーマに沿う形でウォーミングアップを行うという方法ですが、私の場合1日のテーマを絞ることがないので行いません。

もし「サポート」などをテーマに行う時には、手を使ったボール回しなどが挙げられます。

■留意点

毎回テーマが変わると別のアップメニューを組むため、毎回説明して選手が理解する時間を割く必要がある

3.楽しい雰囲気を作ったりリラックスさせたい

ジュニアの高学年でも緊張感のある試合後や、選手のメンタルが下がっている時には楽しい系の鬼ごっこなども入れます。

また大人しい子どもが多いグループ、サッカーを好きになる段階の子どもたちが多いグループには積極的に使います。

■留意点

・その後真剣にやりたい練習が楽しい雰囲気に引っ張られてしまう

4.身体をほぐすだけでなく、何らかのスキルを獲得させたい

まだ身体の発達から見て動的なストレッチがあまり重要でない選手の場合、リフティングやボールを使った激しくないカンタンな練習をウォーミングアップ代わりにします。

サッカーには状況判断が必要だからアップから「認知の要素」を入れるという考えもありますが、私は別の目的を優先しているので採用していません。

■留意点

スキル獲得の方にばかり目が行かないよう、ウォーミングアップ本来の目的を達成できているかを見る必要あり

それぞれの方法には「メリット・デメリット」があり注意すべき点などが異なります。

クラブやチーム、担当するグループの目的や狙いを考慮して自分に合った方法を選びましょう。

④まとめ

今回は、目的で考えるジュニア年代のウォーミングアップについて解説しました。

ウォーミングアップでも「正しいやり方」はなく、常に選手やチームの状態、コーチが導きたい方向性が必要なります。

大事なのは「いろんな方法を知っているけどやらない」。自分が選んでいる方法がどのような目的を持っているかを明確にすることです。

練習の雰囲気が「自分の望んでいるものとは違うな」と感じる場合は、ウォーミンングアップの方法を見直しましょう。

5.動画で解説

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