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少年サッカー【3DFから変則型ビルドアップ】具体例と選手の特徴

少年サッカー【3DFから変則型ビルドアップ】具体例と選手の特徴


こんにちは。講師のカズです。

この記事では8人制サッカーにおいて、守備時は3バックだけど、ビルドアップの時は2枚で行う方法について解説します。

サッカーにおける4つの局面。
その中の攻撃のフェーズの中にある「ビルドアップの始まり」
スペインではサリーダ・デ・バロンと呼ばれるものです。

守備面を考慮すると3バックの方が良い、だけどビルドアアップの際には2バックで行いたい方向けの記事です。

変則型のフォーメーションにはいろんなパターンや考え方がありますが、今回は8人制サッカーの代表的なものを紹介します。

✔︎Contents

1.3DFから変則型のビルドアップ
  ①センターバックがボランチになる
  ②センターハーフが降りてくる
  ③サイドバックを高い位置へ上げる

2.変則型の注意点
  ①攻守の切り替え時に問題が発生する
  ②選手の特徴・組み合わせを考慮する
  ③フォーメーションだけでは解決しない


※4つの局面やフェーズが分からないという方は先にサッカーの基本構造【4つの局面と11のサブフェーズ】戦術の基礎を参照してください。


では、解説します。

1.3DFから変則型のビルドアップ


相手が2トップの場合、3人の選手でビルドアップを始める方は多いと思います。

しかし反対に相手がワントップの場合だとプレスがかかりやすくなり、思うようにビルドアップが行えないというケースがあります。

✔︎その辺の解説は、8人制サッカー【3バックでのビルドアップ】具体的な方法を解説で消化していますので参考にしてください。

そこで問題を解決するのが3バックの選手のポジションを動かして2枚でビルドアップを始める方法です。

8人制サッカーにおいて3バックの場合、3-3-1か3-2-2もしくは3-1-2-1や3-2-1-1などありますが、今回は分かりやすく基本のフォーメーションが3-3-1という前提で話を進めます。

①センターバックが中盤に入る

最初に紹介するのはセンターバックが中盤に入りサイドバックの2人がビルドアップを行う方法です。

ここでは2つの方法が考えられます。

1.CBをボランチ的な役割にする
CBをボランチ的な役割にする


この方法は3-3-1からの変則で2-1-3-1のようなフォーメーションです。

センターバックがボランチ的な役割になり、センターハーフが攻撃的なトップ下になるようなイメージです。

✔︎ポイント

・守備に切り替わった時にすぐにセンターバックのポジションに戻ることができる

・SBとしては守備能力、攻撃時にはボールを展開する能力が必要


11人制における守備能力が高く、パスがさばけるタイプのボランチと特徴が似ています。

またサイドバックに攻撃参加を求めていないので、攻撃的なサイドバックを配置するとその良さが活きません。

サイドバックが守備的な選手で、かつセンターバックが中盤でボールを展開できる特徴がある場合には有効です。

2.中盤を4枚にする
中盤を4枚にする


3-3-1からの変則で2-4-1。
このケースでは内側のMFの1枚となります。

このパターンでは攻撃のタスクをどのように与えるかがポイントですね。

✔︎ポイント

そもそも守備能力が高いからセンターバックに配置しているはずです。

しかしもう1枚のMFと同じようなタスクを与え攻撃に積極的に参加させると守備に戻れないケースがあり本来の目的からずれる。

またビルドアップの際に中盤の高さを変えることがあるので、元々のセンターハーフが状況によってはディフェンスラインに入ることになる。


守備力は高くないけど足元が上手い選手をディフェンスラインに入れるのはリスクがありますし、守備能力が高い選手がディフェンスラインに入れないと選手の良さとポジションがマッチしません。

変則型のフォーメーションを採用することで、選手が本来持っていたストロングポイント消すことになると本末転倒ですね。

②センターハーフが降りてくる

センターハーフが降りてくる


センターハーフに足元のテクニックがある選手を配置している場合、下がってビルドアップに参加させることで質的な優位性を発揮できる可能性が高いです。

またこのパターンではサイドバックを高い位置に押し上げることによって、サイドハーフが中に入ってくるので、その辺も選手の特徴を考慮する必要がありますね。

③片方のサイドバックを高い位置へ上げる

片方のサイドバックを高い位置へ上げる


このパターンではセンターバックをどちらかのサイドへ広げ、同サイドのサイドバックを押し上げ、反対のサイドバックと2枚でビルドアップを行う方法です。

これは両サイドバックの特徴が違う時などにも有効です。

僕が実際に行っていたケースでは左サイドバックはセンターバックのように守備能力が高い選手を配置、右サイドバックに攻撃と守備の両方をマルチにこなせる選手を配置しました。


以上3つの方法について解説しましたが、最後にいくつか注意点について解説します。

2.変則型の注意点

①攻守の切り替え時に問題が発生する


最初に解説したセンターバックをボランチに上げるパターンではあまり起きませんが、その他のパターンだと攻守の切り替え時に問題が発生します。

自チームのゴールキックやキーパーがキャッチした時、もしくは相手のゴールキックなどではポジションにつく、戻る時間ができます。

しかし流れの中ではその時間を十分に作れない可能性もあります。

そのため攻撃から守備、守備から攻撃の切り替えのフェーズにおいてしっかりとプランニングすることがポイントになります。

②選手の特徴・組み合わせを考慮する


変則の場合、相手のトップの人数に合わせて枚数を変え数的優位を作ることができるというメリットがあります。

しかしその反面、選手のポジションを動かすので選手のストロングポイントを引き出し、ウィークポイントを隠すようにプランニングしなければなりません。

枚数にこだわりすぎるあまりに、選手が本来持っている良さが消えてしまっては本末転倒ですよね。

まずはチーム内にどんな特徴を持った選手がいるのか、どのような組み合わせが良くて、そのためにどのように動かすかを考量しましょう。

③フォーメーションだけでは解決しない


相手のフォーメーションに合わせて、2枚、もしくは3枚でビルドアップするという発想自体は問題ではありませんが、それで全てが解決するわけではありません。

相手が高い位置からマンツーマンのようにプレスをかけてきた場合、ワントップもツートップも関係なくなりますよね。

選手の配置はもちろん大事ですが、ハーフやフォワードのオフザボールでの動き方、パスの優先順位、運ぶドリブル(コンドゥクシオン)での外し方やスペースの活用などをきちんとプランニングする必要があります。

またプレッシングに対してテクニック面でカバーすることも重要ですが、それだけだと相手の能力が上回った時に通用しなくなります。

やはりオフザボールの動き方はとても重要なポイントです。


もし指導現場で、相手のワントップに対して2枚でビルドアップしているのにはまってしまう、相手の2トップに対して3枚で行っているのにハマってしまうという現象が多く発生するなら、周囲の選手の動きにフォーカスしてみてください。



以上、今回は8人制サッカーにおける3バックからの変則のフォーメーションについて解説しました。

皆さんの指導現場の参考にして頂けたら幸いです!

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