ジュニアサッカー大学

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【ポジションや動き方がわからないを解決】少年サッカー指導方法

【ポジションや動き方がわからないを解決】少年サッカー指導方法

こんにちは。講師のカズです。

少年サッカーの指導現場では、子どもたちがポジションの役割や動き方が分からないどのように指導すれば良いのか?と感じることがあると思います。

・子どもがポジションや役割をわかっていない
・動きは子どもたちが自然と勝手に覚えるもの?
・小学生年代のポジションや役割の指導方法を知りたい

今回はジュニア年代の

・ポジションの動き方を教える必要性
・全体のポジションと細かなポジショニング
・具体的な指導方法

について詳しく解説します。

実際にぼくがコーチ留学したスペイン・バルセロナでは子どもの頃から細かなポジショニングや戦術指導が行われていました。

そしてぼく自身も子どもたちに指導する中で、ポジションや動き方の重要性を選手に伝えています。

それによってチームとしての動きも良くなり選手の個性も伸びていると実感

この記事を読んだ後には、指導のポイントが分かると思いますので、指導現場で試してみてください

✔︎Contents
①少年サッカーではポジションや動き方を教えるのは重要

②スタートポジションを整理する

③ポジショニングや動き方の具体的なコーチング・指導例

④まずは1つのポジションを理解させる

⑤動画で解説

①少年サッカーではポジションや動き方を教えるのは重要


まず最初に前提としてお話ししますが

小学生年代でもポジションやその役割・動き方を教えるのは必要です。

なぜならサッカーは動きが複雑で、敵味方が入り乱れてプレーするのでほっておくとカオスな状態になります。

年齢が上がれば勝手に整理される部分もありますが、ゴチャゴチャしたフィールドでは子どもたち自身が混乱し、サッカーを理解することができません。

またポジションや役割、基本的な動き方といったベースを理解していないと、その上に成り立つ個人・グループ戦術も理解しにくいものになるので注意が必要です。

最初にポジションを守ることや動き方から指導

ぼくの場合、小学生の中学年や新しいシステムを採用した場合の高学年でも最初にポジションの整理や動き方から指導を始めます。

全体のバランスが取れてきたら、そこから細かな個人・グループ戦術を浸透させながら全体のゲームモデルの共通認識を与える。

こうすることで選手の頭の中を整理しながら、各選手がプレーを理解しやすいものに変換しています。

選手が機械的な動きになっていく?

ポジションを守らせるとかポジションごとの動き方を教えるといった場合、子どもたちが決まった動きしかできなくなるのでは?

機械的にプレーして自主性や個人の判断がなくなるといった疑問もあるかもしれません。

✔︎ポジションや役割、基本的な動き方はガイドライン


しかし実際は、ポジションや役割、動き方はプレーの大枠を設定するガイドラインのようなものです。

適切なポジションを選手自身が判断して見つけるものだというのは誤った認識です。

基本的なガイドをコーチが設定し、そこからのアイデアや選択肢などを選手が選んで行く方が、サッカーの理解は速くなります。

これは子どもたちの動きを制限するものではなく、より良いプレーを促すもの、つまり選手のプレーをサポートするものです。

ただしあくまでもガイドラインなので、そこから若干外れるようなプレーもある程度許容することが重要です。
システマチックになってはいけません。

こうすることでチーム全体に共通認識のベースができてチームとしてプレーできるようになります。

②スタートポジションを整理して動き方を理解させる

コーチと作戦ボード


では実際に小学生年代でポジションや役割をどのように指導していくべきでしょうか。

まず最初にやるべきは『スタートポジションの整理』です。

解説すると長くなるので、スタートポジションについてよく分からない方は少年サッカー・ポジショニングを改善【スタートポジションを解説】を参考にどうぞ。


ここではカンタンに触れます。

スタートポジションとは最初に立つ場所

スタートポジションとは、サッカーにおける4つのフェーズにおいてまずは選手がどこに立つかを示したもの。

そのフェーズに入ったらすぐに自分が立つべき場所に戻り、常にそこから動き出すというイメージです。

スタートポジションを整理するだけでも、かなり子どもたちのポジション理解が進むので、まずはここから試してみてください。

③ポジショニングや動き方の具体的なコーチング・指導例

室内 コーチと子どもたち

コーチングの3つのステップ

スタートポジションを理解してきたら、より具体的なポジショニングを修正します。
その際に必要となるコーチングのステップは3つあります。

1.最初はカンタンな理屈を伝える
2.質問で思い出させる
3.プレーの幅を広げる

大事なポイントは「コーチに言われたからそこにいる」のではなく、選手が理解してそのポジションをとるということ。

3つのポイントをカンタンに説明します。

1.最初はカンタンな理屈を伝える

最初はなぜそのポジションをとるのかといった理屈をカンタンに選手に伝えます。

初めから上手くはいきませんが、繰り返しコーチングすることで少しずつ理解します。

なのでこの段階では直接的な指示になるケースも多いですね。

2.質問で思い出させる

次に選手が理解してもプレー中に忘れてしまうこともあります。
この段階では質問を投げかけ選手に気づかせる作業が必要です。

この辺まで理解が進んでくると、チームメイトからもポジションの指示や声が出るようになってきます。

そうするとチーム全体の共通認識はかなり進んでいる段階なので、子どもたちどうしで声を掛け合いながら自分たちで修正できるようになってきます。

さらに深掘りしたい方は、試合中に選手どうしの声出し(コーチング)ができるようになる方法を参照してください。

3.プレーの幅を広げる

ある程度子どもたちの理解が進み、プレーが問題なく実行できるようになれば次にのステップとしてプレーの幅を広げましょう。

そうすることでしっかりとしたベースを持ちながら応用的なプレーができるようになります。

ポジショニングにせよ、その他の戦術的なスキルにせよ、子どもたちの学習には段階があります。

さらに深く知りたい方は、サッカーコーチが選手に戦術的スキルを獲得させる4つのステップの記事を参考にどうぞ。

ポジショニングを指導する際の重要ポイント

✔︎カンタンな理屈で子どもに理解させる
✔︎基準を明確にする


ポジショニングを指導する際の重要なポイントはこの2点です。

理屈がわからなければサッカーの理解ができないし再現性が低くなります。

また、常にコーチが指示を続けなければならなくなりますね。

もう1つは基準を明確にすること。
この後の指導例で解説します。

具体的な指導例

各ポジションやプレーの状況、ゲームモデルによって、指導すべきポイントはたくさんあるのですが、ここではカンタンな例を紹介します。

例1)センターバック・サポートのポジション

例えば2-3-2システム。
④のサイドハーフがボールを持った時、右のセンターバックのサポート・ポジショニングについて。

このような場合、②のCBには次のような理屈と基準で取るべきポジショニングを伝えます。

・SHが持ったら斜め後方でサポート。
・ボールホルダーに近づきすぎると赤のプレスを受けて展開できない。
・プレスに来てもコントロールからパスを出せるスペースを作っておくこと。

更に③のCBに関しては

・右CBがパスを受けたら真横ではなく斜め後方にポジションをとる
・真横にサポートしパスカットをされたら2枚が置き去りにされる
・なのでミスしてもプレスに行けるよう斜め後方

こんな感じでポジショニングを理解させます。

最初はボールホルダーに近づいてすぐにプレスを受けるなどのミスが出ますが、理屈の説明と質問を繰り返して習得させます。

例2)攻撃時のGKのポジショニング

次は攻撃時のゴールキーパーのポジショニング例です。

・敵陣に攻めている時はDFラインが上がった分だけポジションを上げる
・スペースを空けておくと背後へのパスで1対1を作られる
・敵にボールを奪われてDFの背後に蹴られたら前へ出ながらクリアできるポジション


このように、なぜそのポジションをとる必要があるのかという理屈と、ポジショニングの基準を伝えておくと選手の理解が深まってきます

上記はあくまでも例なので、選手のレベルやチームのゲームモデルに沿う形で選手に落とし込みましょう。

いずれにしてもカンタンな理屈と明確な基準がポイントです。

例3)ボールから遠い選手の動き


ボールから遠いサイドにいる選手、この辺の動きは指導する際に困るところかもしれません。

つまりオフザボールの動き。

これに関しては少し長くなるので別記事にて解説しています。

✔︎ボールがない時何をする?ジュニアサッカー・オフザボールの動き

オフザボールでのポジショニングや動きを改善できると、子どもたちがよりサッカーを理解していることになりますね。

④まずは1つのポジションを理解させる


大人から見るとカンタンそうなポジション取りでも、子どもからするとなかなか難しい問題です。

選手のレベルにもよりますが、まずは1つのポジションを理解させて、それができるようになったら別のポジションの経験もさせる方が良いと思います。

ポジションによって選手から見える風景が違うので、基本的な動きが理解できていないレベルでは少しずつ理解を促すことが重要です。

全体のデザインからディテールへ


戦術でもポジショニングでもそうですがいきなり細かなディテールから入るのではなく大まかなデザインから整えていく方がチームとしてのバランスがよくなります。

ポジショニングで言えばスタートポジションといった全体を整えてから各ポジションごとの細かな動きに。

ゲームモデルも同じですね。


今回はポジショニングについて解説しました。

日々ぼくもこのような方法を実践していて効果があると感じていますので、皆さんのチームでも試してみてください。

⑤動画で解説

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