Junior Soccer College Written by ジュニアサッカー大学

【視野の広さはボール扱いと身体の向きで決まる】少年サッカーの基礎

戦術指導

こんにちは、講師のカズです。

サッカーにおいて一般的に視野が広いという場合、状況がよく見えているということを意味しています。
しかしこの視野の広さはジュニア年代ではどのように指導したら良いのでしょうか。

  • 視野を広くしたい
  • ボールを持ちながら周りを見るのにはどうしたらいい
  • いつ何を見たらいいのか

この記事ではジュニア年代で身につけておきたい正しく状況を把握するために必要な要素について解説します。

動画で解説

1.視野を広げるにはボールを扱うテクニックが必要

ジュニア年代での特徴としては、その後のジュニアユース(中学)やユース(高校)と比べて「ボールの負荷が取れていない選手が多い」ということです。

ボールの負荷とは「ボールを扱うこと自体が大変」というもので、ボールを扱うテクニックレベルの問題です。

特にサッカーを始めたばかりの子どもはボールを自由に扱うことができません。
そうするとプレー中もボールを注視することになり、周囲を見る余裕がなくなります。

選手のレベルにもよりますが、テクニックレベルが高くなるほどボール以外の部分を見れる範囲が広がり、テクニックレベルが下がると見れる範囲は狭くなるというのが一般的な考えです。

そう考えると、基礎テクニックであるコントロールやドリブル、キックの技術はしっかりと身につけておく必要があります。

テクニックレベルが上がればボールを扱いながらも顔を上げて周囲を見ることができるので自然と視野は広くなりますよね。

また、テクニックレベルは「どれくらいのプレスの速さまでミスなくプレーできるか」といった問題と絡んできますので、対戦相手のレベルが上がれば上がるほど、プレッシャーの高さによってミスの頻度が変わってきます。

サッカーにおけるボールの負荷以外にもサッカーという競技を規定する8つの負荷があります。
>>参考:サッカーの本質と8の負荷・サッカー上達の道はサッカーをすること

2.いつ何を見るか?


サッカーでは「周囲を見る」と行った時に「敵・味方・スペース」を見るといったことが挙げられます。

敵がプレスに来ているのかどうか、味方はどこにいてどこへ動こうとしているか、プレーできるスペースはあるか。

では「いつ見るか」について具体的に見てみましょう。

①ボールを扱いながら

主に自分がボールを持っている時、コントロールやドリブルしている場面。
ここでは先の「テクニックレベル」が大きく関係します。

ボールを扱うことを難しく感じなくなると目の前の敵だけでなく、その奥やもっと奥の状況まで見えるようになります。

②パスを受ける前

自分がボールを持っていない場合、パスを受ける前に周囲を見ておきます。
ボールホルダーと反対サイドや遠いところにいる時には、しっかりと全体像を捉えることが容易になりますが、パスを受ける直前ではどうしてもボールホルダーを注視しがちです。

※この時には後述する「身体の向き」が大事なポイントになります。

ボールばかりを見ずに、パスを受ける直前でも周囲を見ることが大切です。

ジュニア年代ではどうしてもボールばかりを目で追う傾向がありますが、日々のトレーニングや試合で改善して行くことが重要です。

③ボールが動いている間

味方からパスが出されて自分にボールが到達する間にも周囲を見る時間があります。
極端に近い場合は難しいですが、ある一定の距離があればボールが転がっている間にもう一度周囲を見ることができます。

そこでのポイントは、

1.蹴られたボールの軌道を見てどこに転がってくるかを予測する
2.ボールを確認後再び周囲を見る(ボールが転がっている間に)
3.再びボールを見てコントロールやダイレクトなど次のプレーする

小学生の低学年や中学年では難しいですが高学年ではチャレンジしたいところです。

3.パスを受ける時の身体の向き

視野を広げるためにはボールを扱うテクニックだけでなく「身体の向き」も重要になります。

下の図を見てください。


Aの場合はボールホルダーとDFが同時に見えるように身体の向きを作っています。
この場合、パスを受けても敵の動きを見ることができます。

反対にBの場合は身体が後方を向いているため敵を視野に入れることができません。そうすると敵の動きが見えずにボールを失いやすくなります。

このようにポジションを1歩2歩ずらす、もしくは身体の向きを意識するだけで視野は広くなります。

指導ポイント1.身体の向きが整えられない場合
ジュニア年代の指導では選手が上手く身体の向きを整えられないケースがあります。
この場合はパスを受ける前の準備の部分を観察するのと、身体の向きが整えられなかったケースの対処法を提示してあげることでプレーの幅が広がります。


また、Bの場合でも敵のDFよりもBの方が能力が高いならテクニックだけでかわしたりボールを守ったりすることが可能です。

しかしDFの能力の方が高くなると「見えていない+相手の方が格上」ということでボールを失いやすくなります。

4.まとめ


今回は、視野を広げるにはテクニックレベルの向上と身体の向きがポイントになるということについて解説しました。

まとめると以下のようになります。

  • テクニックレベルを高めることで視野が広くなる
  • ボールを扱いながら周囲を見る
  • パスを受ける前に周囲を見る
  • パスされたボールの移動中に周囲を見る
  • 身体の向きを整えて視野を確保する


サッカーはテクニックの習得にとても時間がかかるスポーツです。

ジュニア年代から基礎テクニックを身につけ、なおかつ戦術の基礎となる「身体の向きを作って視野を確保すること」や「周囲を見る」習慣を身につけさせましょう。