
「子どもにもっと頑張るように言うけどなかなか響かない」
「子どものサッカーに対するモチベーションを知りたい」
サッカー指導の現場に立っていると、サッカーに対するモチベーションは子どもによって異なることがわかります。
モチベーションの段階に適していないコーチングをすると、本来は良い方向に導きたい指導でも子どもの意欲を削ぐ可能性があります。
今回はサッカーを始める、もしくはサッカーをやっている子どもたちのモチベーションがどのような地点にあるか、どのようなステップを踏んで変化して行くかについて解説します。
✔︎目次
①ジュニアサッカー・子どものモチベーションの段階図
②子どものモチベーションは「なんとなく」から「好き」そして「上手くなりたい」へ
③ジュニアサッカーでは子どものモチベーション段階によって取り組むことが変わる
④子どものモチベーションによるコーチングの方法
⑤まとめ
①ジュニアサッカー・子どものモチベーションの段階図

上の図はジュニアサッカーにおいて「子どものサッカーに対するモチベーションがどのように変化するか」を図解したものです。
こういった図は一般的にはありませんので、私の25年の指導経験とバルセロナ留学の経験から考えた「ジュニアサッカー大学オリジナル」です。
モチベーションの考え方はこの図の中に全て書いてあります。
②子どものモチベーションは「なんとなく」→「好き」→「上手くなりたい」へ

小学校低学年、またはそれ以前、もしくは高学年でもサッカーを始めたばかりだと「子どものサッカーに対するモチベーション」は「サッカー自体が好き」というよりも「友達がいるから」とか「なんとなく楽しそうだから」といったものです。
そしてこの段階を経て「サッカーが好き」という気持ちへ移行します。
このまま「サッカーが好き」という段階のままの子どももいますが、多くの場合上手く動機づけしてあげると「もっと上手くなりたい」という感情へ移行します。
この上手くなりたいという気持ちが強くなればなるほど「高いレベル」を目指すようになります。
もちろん例外的に「サッカーを始めた頃からプロになりたい」「最初からサッカーが好き」というケースもありますが、一般的にはこのような流れになります。
③ジュニアサッカーでは子どものモチベーション段階によって取り組むことが変わる

最初の図から分かるように、同じ少年団、クラブチームに所属する選手でも「モチベーションの段階」はそれぞれです。
従って、コーチは「サッカーのモチベーションが違う選手」に同じようなアプローチはできません。
練習メニューの組み方、コーチングの仕方、試合に対する考え方など全て『選手の現在地を理解し、次のステップへ徐々に進める』ように促していかなければなりません。
図にあるA君のように「なんとなくまだサッカーを始めたばかり」なら「好きにさせる」ことがコーチの仕事となり、「サッカーが好きな状態」なら「もっと上手くなりたい」というレベルに引き上げることがコーチの役割になります。
ただし、自然とそうなるように促していくことがポイントになります。
④子どものモチベーションによるコーチングの方法
コーチング方法の重要ポイントになるのは内発的動機づけです。
子どものモチベーションの段階を理解した上で内発的動機づけとそれを行う具体例は長くなるので以下の記事をご覧ください。
⑤まとめ
今回は子どもたちのモチベーションの段階について解説しました。
選手の現在地点はどこか。
どのようなコーチングを必要としているか。
同じようなコーチングの仕方でも、選手の成長段階によって効果的にも成長を妨げる要因にもなります。
ぜひ日々の指導現場で実践してみてください。